前巻の最後の一コマでの強烈な引きからどうなるかと楽しみにしていたら、予想外の大騒動というか、予想外の大爆笑となった。
チェンジリングという現象をあくまでダンジョン飯の世界設定の中で、元の意味を壊さず再構築するという手際の良さはもう抜群の安定度の高さで、安心して読むことができる。
さらにはそこに主人公たちがそれぞれ別の種族にチェンジリングしてしまうというところからそれぞれのキャラクターのコメディの部分が特出して大笑いとなる。
それでいて、チェンジリングに対する対処方法が拍子抜けするくらいにシンプルなところに持ってくるあたりもバランス感覚がいいなあ。
その合間合間に登場人物たちの過去のエピソードがさりげなく挟み込まれるので登場人物たちの人物像に厚みがもたらされる。
そんななか、狂乱の魔術師も主人公たちの前に現れて、肝心要の妹の奪還という部分も少しは進展して、怪物と融合してしまった妹をもとに戻すためにはどうすればいいのかという問題に解決の糸口が与えられるのだが、その解決方法というのがいかにもダンジョン飯らしい解決方法で、いや、これはすごいなあ。
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