ものすごく一直線のボーイミーツガールの物語だった。いやこういう良質な物語ならばたまに読むのはいいなあと思う。
もっともボーイミーツガールといっても主人公は子どもじゃなくって青年だし主人公が出会うのも少女よりはちょっと年上だ。主人公が子どもじゃなくって青年でそしてボーイミーツガールの物語だから擦れた大人としては読んでいてちょっぴり気恥ずかしさもある。でもそこがいい。
そして全編フルカラーというところもいいねえ。
しかも色合いはパステル調なのでカラフルで読んでいて楽しい。
ネット上での感想を見ると80年代っぽいという感想が多いけれどもたしかにそうかもしれない。変にひねた設定や展開があるわけでもなく、ひたすら純粋でそれは主人公だけでなく登場人物全てに当てはまる。悪い人物も登場するけれどもどこか憎めなかったり、話が進んでいくと良い面が見えてきたりする。最終的に主人公たちを苦しめるラスボスでさえそうだ。
つまるところ全員が基本的に善人なのだ。ひねくれ者の僕でもたまにはこういう物語を楽しみたくなる。
こういう話を描いてしまうと二作目が大変そうなんだけれども、それでも次作も楽しませてほしいなあ。
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