来月の気になる本

創元推理文庫『大忙しの蜜月旅行』ドロシー・L・セイヤーズ
創元推理文庫『クララ殺し』小林泰三
創元推理文庫『鉄の門』マーガレット・ミラー
ハヤカワ文庫SF『書架の探偵』ジーン・ウルフ
ハヤカワ文庫JA『21世紀SF1000 PART2』大森望
早川書房『SFが読みたい! 2020年版』S‐Fマガジン編集部
角川春樹文庫『博物戦艦アンヴェイル』小川一水
河出文庫『八本脚の蝶』二階堂奥歯
文春文庫『象は忘れない』柳広司
来月もそんなに気になる本が多くありません。
創元推理文庫からドロシー・L・セイヤーズの『大忙しの蜜月旅行』が出るのはちょっと驚きですね。
というのも創元推理文庫からはドロシー・L・セイヤーズの長編が浅羽莢子の訳によって出ていたのですが、『大忙しの蜜月旅行』だけは翻訳権が早川書房にあったために出なかったんですね。で、早川書房は2005年に文庫化したので、ドロシー・L・セイヤーズの長編を創元推理文庫で揃える機会はもうないんだろうなあと思っていたら浅羽莢子さんも亡くなられてしまって、これはもう浅羽莢子訳でのドロシー・L・セイヤーズ全長編を創元推理文庫で、というのは無理かと。そしたらこれですよ。さすがに今回の翻訳は別のひとなんですが。
早川書房からは毎年恒例の『SFが読みたい!』の2020年度版が出ます。が、年々SFを読む気力が、というか気力はあるのですが、読書力が衰えてきているようで、あまり読めなくなっていますね。
角川春樹文庫から出る小川一水の『博物戦艦アンヴェイル』はその昔、朝日ノベルズから出ていたものの文庫化のようです。
復刊といえば二階堂奥歯の『八本脚の蝶』が河出文庫から復刊しますね。『八本脚の蝶』はwebで公開されていた彼女の日記で、今でもweb上で読むことができます。形式としてはやはりwebで読むのが一番じゃないかと、そうでなければあの生々しさというのは伝わってこないんじゃないかと思うのですが、一方であの生々しさに打ちのめされてしまう場合は書籍という形で読むほうがいいのでしょう。
僕はおそらく『八本脚の蝶』を書籍という形で読むことはないと思います。かといってwebとして残されたものを読むかといえば、読むことはないと思います。
続いて漫画です。
講談社コミックス月刊マガジン『さよなら私のクラマー(11)』新川直司
少年サンデーコミックス『銀の匙 Silver Spoon(15)』荒川弘
ヤングジャンプコミックス『九龍ジェネリックロマンス(1)』眉月じゅん
ヤンマガKCスペシャル『亜人ちゃんは語りたい(8)』ペトス
アフタヌーンKC『スキップとローファー(3)』高松美咲
アフタヌーンKC『猫が西向きゃ(2)』漆原友紀
イブニングKC『いまかこ』松浦だるま
バンチコミックス『応天の門(12)』灰原薬
ビッグ コミックス『重版出来!(14)』松田奈緒子
フラワーCアルファ『マロニエ王国の七人の騎士(4)』岩本ナオ
長いこと休載が続いていた荒川弘の『銀の匙 Silver Spoon(15)』が出ます。連載再開となって喜んでいたらあっという間に最終回ということでこの巻で完結です。
眉月じゅんの新作『九龍ジェネリックロマンス(1)』は九龍城砦を舞台とした30代男女のドラマということですがタイトルにもあるようにロマンスもあるようで、しかし九龍城砦を舞台ということでどんな話になるのかさっぱり予想もつきません。
松浦だるまの新作『いまかこ』は“場所の幽霊”と呼ばれるもう無い風景がみえる男と死んだ人の“音の幽霊”がきこえる少女の物語ということでこれも面白そうな話です。

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