『バジーノイズ 4』むつき潤

自分のためだけに自分の好きな音楽を作ってそして一人で聞いていた青年、清澄。
そんな彼の音楽に魅了され、そして彼の音楽を外へと放とうとした潮。
しかし清澄が音楽仲間とともに一枚のアルバムを作り、そして本格的な音楽活動へと向かって行き始めたとき、潮はそこに自分の居場所がもうないことを悟り、そして黙って彼の元を去る。そんな前巻の終わりから、清澄は潮が去ってしまったことに気づき、そして彼女の存在が、自分の中で想像していた以上の存在だったことに気がつく。
独特の音楽表現のこの漫画だが、感情表現もまた独特だった。清澄の感情はコマの中でモヤモヤとした焦げ臭い煙のような形で描かれる。
面白いけれども、それほど斬新かというとそうでもなく、今の時点ではこれがどうなのかということはできないけれども、表現に関してはこれからもっと洗練されていくような気もする。
それはさておいて、消えた彼女に対して主人公がとった結論は自分の音楽をどこまでも遠くへと飛ばすということだった。
ああ、こういう理由付けもあるんだなと思いつつも主人公の中にときおり見せる暗い影というか焦げた煙が、そのまま突き進んでいこうとする主人公にどんな影響をあたえるのか、というところに関してはやはりそうかということになって、続きは次の巻。
ひょっとしたら次の巻で完結するんじゃないかという気もするけれども、そんなことはないか。
さてどうなるんだろう。

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