題名をみたときに『こんなもん屋うま子』と勘違いしてしまって「こんなもん屋」って一体何なんだろうと思ったけれども、見なおしたら『こなもん屋うま子』で、見間違えただけかと安心したのはいいが、今度は「こなもん屋」ってなんだ、と疑問に思った。
解説を読むと、「こなもん」は要するに「粉もん」でたこ焼きやお好み焼など小麦粉を使った料理を総称してそう言うらしい。
キャラクター造形に手を抜いたというわけではないだろうけれども、『UMAハンター馬子』の主人公たちが再び主人公となって活躍してくれるのはちょっとうれしい。
性格から口調から背後の設定にしても『UMAハンター馬子』とほぼ同一ではあるけれども、世界観そのものは一致しているわけでもなさそうで、まあ同一人物かどうかなど深く考えずに楽しむ話なので細かいことは抜きにして、こっちの話のほうでも主人公の馬子は違和感なく物語の主人公として居座っている。逆に言えば、主人公である馬子をあのキャラクター設定で持って『UMAハンター馬子』のような物語によくもまあうまく組み込んだものだと感心してしまうくらいだ。
というわけで、表紙のほのぼのとした経柄から遥かにかけ離れた登場人物が登場する。
今回は、度の話も基本的な流れは同じで、随所にワンパターンの繰り返しギャグが挟み込まれ、こういう話が嫌いな人にはまるっきり駄目かもしれないが、好きな人にはたまらない面白さがある。で、意外としっかりとしたミステリにもなっているところがにくいところだ。
コメント