『危険なヴィジョン〔完全版〕1』ハーラン・エリスン編

まさか『危険なヴィジョン』が復刊、しかも当初予定されていた残りの二冊も出ることになるとは思わなかった。なにしろ1巻がでたのが今から36年も昔のことだからだ。原著が分厚いので3分冊にして出すということだったが一冊目が出たっきり音沙汰なしになってしまった。シリーズ物が途中で翻訳されなくなってしまうということはたまにあるけれども、それは売れ行きが悪くなってしまったためで、そもそも一冊を三冊に分けて出すという状態で残りが出なくなるなんてちょっと考えにくい状況でもあった。まあいろいろな事情があったのだろうけれども
といっても、当時この本を買ったのかというと買っていない。危険なビジョンということでいろいろとタブーな事柄に挑戦した話ということは耳にしていたがそれでも原著が出たのは1967年とさらに昔のことで、1983年の当時も、危険という点においてはすでに賞味期限が切れてしまっている、というような話を耳にしたことがあったからだ。
しかし、今回、全てが翻訳されるとなると、ハーラン・エリスンの気合の入った序文だけでも読む価値はあるんじゃないかと思う。
で、読み始めてみると、危険かどうかはさておいて、しっかりと面白くて楽しめる。
ファーマーのやつを除けばだけれども。

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