『ヘルボーイ・イン・ヘル:死出三途』マイク・ミニョーラ

アメコミの場合、一作か二作ほど翻訳されておしまいになってしまう場合が多いけれども、なんだかんだいって、ほとんどすべての作品が翻訳されたヘルボーイシリーズ。
アメコミには珍しく、話と絵の両方を担当したマイク・ミニョーラの作風が日本でも受け入れられたせいなのかもしれない。
それだけ魅力のある絵なのだが、途中から話のみの担当となり絵の方は別の作家が担当するようになってしまった。それはそれで良かったのだが、しかし、マイク・ミニョーラの絵に引き込まれてファンとなった身としては物足りない部分が常にあったので、マイク・ミニョーラが絵を担当してくれる日が来ることを待ち望んでいた。
しかし物語が進むとなんということかヘルボーイは死んでしまいシリーズはおしまいになってしまった。
はずだったのだが、そもそもヘルボーイは地獄からやってきた存在で、心臓をくり抜かれて死んでしまっても地獄に舞い戻るだけで地獄で生き続ける。つまり死んではいない。
というわけで、ヘルボーイの地獄編ともいえる最終シリーズが翻訳された。残念なのはこの最終シリーズは二巻で完結してしまうことなのだが、それはそれ、ひょっとしたら数年後あたりにまた新シリーズが登場するかもしれない。
地獄に戻ってもヘルボーイはヘルボーイであって自分の不運さに愚痴を言うし、地獄は地獄であっけにとられるような状態と化していて、そのあたりも含めてヘルボーイの世界観はこれまでとまったく同じで楽しい。

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