『レイリ 4』室井大資/岩明均

4巻も順調に出ている。『ヒストリエ』がなかなか出ないのに比べると驚くほどのハイスペースだ。
つまるところは、物語を作り出すのに時間がかかるのではなく、それを絵にするところで時間がかかるのだろう。
『レイリ』の作画担当である室井大資の絵もだんだんと岩明均の雰囲気に似てきている。いっそのこと『ヒストリエ』も岩明均は原作だけを担当してもらって作画のほうは室井大資にまかせてしまったらもっと刊行スピードが早くなるんじゃないかと思うのだが、やはり岩明均の絵は岩明均の絵であって、今更変えてもらってとも思う。
この巻に入っていよいよ、前巻から話の出ていた高天神城の戦いに焦点が移る。徳川家康の軍隊によって包囲され、援軍を出すことを却下された高天神城。そこで戦っているのはレイリの恩人。レイリは恩人を助け出すために一人、高天神城へと向かうのだが、そもそもたった一人でなにができるというわけではない。前提からして無茶なのだが、なにしろレイリは戦って戦って、そして死ぬことを目標としているわけで、生きることは考えていない。そこに恐怖もない。

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