『日本SF短篇50 4』 日本SF作家クラブ編

  • 編: 日本SF作家クラブ
  • 販売元/出版社: 早川書房
  • 発売日: 2013/8/5

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この年代になってくるとだいぶ読んだことがある短編が多くなってくるのだが、再読しても面白いものはやはり面白い。
大槻ケンヂの「くるぐる使い」は『てのひらの宇宙 星雲賞短編SF傑作選』でも収録されていて、さすがに今回は再読しなかったけれども、両方に収録されるってのは凄いよな。まあ、実際に読んでみても独特の世界感で傑作には違いないけれども。
SFマガジンに掲載された時にめずらしく読んだ藤田雅矢の「計算の季節」だが、再読してもやっぱりいいなあ。「エンゼルフレンチ」とか「植物標本集」あたりも好きな話で、短篇集が出せるくらいはあると思うのだけれども、藤田雅矢の短篇集って出ないものかと思う。
小林泰三の「海を見る人」はもはや定番となりつつある感じで梶尾真治の「美亜に贈る真珠」の後釜というポジションになっているのかもしれない。
田中啓文の「嘔吐した宇宙飛行士」が収録されているのには驚いたけれども、うーん、これを入れるのかという気持ちもあるが、ここまでやったのであればこれはこれで別な意味で傑作だから収録されても不思議ではないよなあ。個人的にはこういう話は好きだから異論はないんだけどね。

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