11月6日

朝から雨が降りそうである。
目が覚めてすぐに電話がなった。妻からだ。
今日、持ってきてほしいものの追加である。朝の支度をしながら持っていくものの準備をして、いつもと同じくらいの時間に面会に行く。
あいかわらず妻は僕のためにお菓子を買っておいてくれる。自分のぶんだけでいいから、と言うのだが、妻にとってはおそらくは僕を引き止めておくための手段であり、自分がなにか誰かのためにできるということにたいする唯一の方法だからなのかもしれない。
まだ薬は調整中なのでインヴェガとジブレキサの併用である。たぶんこの組み合わせが一番いいのではないのだろうかと思っていたのだが、そわそわするという副作用は相変わらず続いていて、やはりインヴェガが入ると駄目なのだろう。
ということは僕が勝手に考えていたことなのだが、今日の妻はひどく落ち込んでいる。早く死にたいとか、だんだんといろいろなことができなくなってくるとか、入院前と同じ状態だ。
知り合った患者さんが次々と退院していくのに対して自分はまだ退院のめども立っていない、実際はそんなこともないのだが、筋力が衰えてしまったことや薬の副作用が辛いこと、などが積み重なってずいぶんとネガティブになっている。おまけに少し風邪気味のようでそのせいも多分にあるだろうし、外は雨が降り始めた。病気でない人でも憂鬱な気分になるのだから、無理もない。しかし、慰めもきかない。
こんな調子で退院できるのだろうかと思ってしまうのだが、こういった落ち込みに関して言えばかならずしも統合失調症の症状といえるわけでもないので、幻聴や妄想が治まってくれるのであればそれで良しとするしか無いのかもしれないのだが、それでも死にたいという気持ちが残り続けると結局入院前と同じで、またいつか食事を取ろうとしなくなったりするかもしれない。
仕事をしていると妻から電話がかかってきた。今週は金曜日から二泊三日の外泊の許可が出たということだった。また、薬の方も朝に飲んでいるインヴェガが無くなったということだ。これでそわそわする副作用が無くなってくれるといいな。

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