フリーランス、40歳の壁――自由業者は、どうして40歳から仕事が減るのか?

なかなか身につまされる題名である。
僕自身もフリーランスなので、他人事ではない。
とはいえども、すでに40歳は越えて50代なので、とりあえず40歳の壁は乗り越えている。
その点ではまあ一安心といいたいところだが、40歳の壁というのはあくまで壁の一つというか最初にぶち当たる壁であって、その壁を乗り越えたらもうその先、壁は無いというわけではない。
気を許せば突然、目の前に壁が迫っていて愕然とする。
まあ、いまのところ壁は見えないのだけれども、見えないだけであって、というか気が付かないだけかもしれないし、そうはいってもいずれ乗り越えることのできない壁が見えてくるということは覚悟している。
この本はそういった壁を乗り越えるための指南書でもビジネス書でもないので、この本を読んだからといって乗り越えるための方法がわかるわけでもない。そもそも、著者がインタビューした人々は壁を乗り越える事ができた人であって、さらにいえば唯一無二の人で、この人達が行った方法をそのまま自分も実践できるのかといえばそんなことはない。
読んでいくと暗然として陰鬱な気分にもなってくるのだが、一方で50年近く気ままに生きることができてなおかつここまでの人生、金持ちになったり有名人になったり称賛を浴びたりということはなかったけれども自分の好きなことをして、とりあえず贅沢をしなければ日々の生活を送ることができたのだから、まあこの先、不幸になっても仕方がない、
というか諦めもつくか、という気持ちもある。

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