順調に物語が進展していく。
今の時点では福の神に対する違和感を感じているのは主人公と作家の二人だけで、それ以外の人物はみな、何も違和感を感じていないどころか福の神の存在さえ気がつかないでいる。
そんな中、前巻でとうとう警察が関わってくるような事件が起こるのだが、それでも誰も不審には思わない。
しかし、その事件の捜査にやってきた刑事がなにやら真相に近い部分を感じ取ったようで、この人物が今後どう関わっていくのかは不明だが、気がつかないはずの福の神の存在に何かを感じ取ることができたという事自体が新たな波乱を呼び寄せるのだろうか。いいなあこの感じは。
その一方で、福の神の歴史的な背景の部分が少し明らかにされたり、福の神の目的が判明したりして、とくに後者に関しては、福の神が能動的に行動しているのではなくあくまで願掛けというかたちをされた結果、その願いをかなえるために行動しているようなことを示唆している部分に関して、結局ハッピーエンドになるんじゃないのかと安易に思わせる部分もあって、そこをどうひっくり返してくれるのだろうか。
それにしても見開きにページ使ったあのシーンは作者からしてみればしてやったりだったのだろうなあ。
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