この巻で完結。
ごく一部の町だけで起こった、重力の反転現象。反転した町とそれ以外の町との境目は目には見えないものの、そこを通り抜けようとすると重力が反転しているために正反対の方向に潮汐力が働き破裂してしまう。つまりどうあがいても脱出することはできないし、外部から助けに入ることもできない。
そんな面白い設定、多少は無理はあるけれども、そんな設定の中で起こる物語というとこれまたひどい話ばかりである。
2巻から相互に登場人物が重なり合って一つの大きな話につながっていったのだけれども、善人がほとんど登場せず、数ページしか登場しない名前のない脇役のほうが善人というひどい話である。3巻になるとその名前のない脇役が物語に関わってきたりするけれども、関わりだした途端に嫌な人物に豹変するあたりは清々しい。
中でも2巻で登場した最悪の人物は3巻に入ってもダントツの外道さを醸し出しているわけだが、終盤に向けてこの天変地異の謎が少しずつ明らかになっていく。
なるほど、そういった理由だったのかと思う理由で、これもまた多少は無理がある気もするけれども、これはこれでこの物語の雰囲気にはピッタリでもあって、気に入った。
で、最後はひょっとしてこれまで天に向かって落ちていった人々も無事帰ってきて、ごく一部の人を除けばハッピーエンドになるのかもしれないと思ったりもしたけれども、そこはそこで、やはりとことんひどい結末に着地して、おもしろい作品だった。
隣町のカタストロフ 3


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