本田鹿の子の本棚 暗黒文学少女篇

思春期の娘を持つ父親が主人公。家族の仲は決して悪くはないのだが、娘との会話は以前より少なくなり、娘がどんなことを考えているのか知りたいけれども面と向かってそういう話をする勇気もない。
そこで、彼が考えついたのは娘が自分と同じ読書好きであることから娘の部屋の本棚の本を読み、そこから彼女のことをプロファイリングすることだった。
幸いなことに仕事は早く終わらせて娘よりも先に家に帰ることができる。なおかつ主人公は速読ができるので娘が帰ってくるまでの間の僅かな時間であっても一冊程度は読破できる。
ということで毎回彼は娘の部屋に忍び込み、任意の本を手に取り速読する。
そしてこの漫画は娘が買って読んだ本の内容を速読した父親が脳内でイメージ変換した漫画だ。
第一話は「女に火をつける男」
WEB連載漫画なので第一話は読むことができる。とりあえず騙されたと思って読んで欲しいのだが、ぶっ飛んだ内容だ。
「ブリジット・キャンベルVS異世界の怪物」などは今はやりの異世界転生ものなのだが、作中に出てくる本のタイトルがこれまた面白く、「異世界に行ったら国技がプロレス」とか「異世界でアラサーぐちり旅」など表紙のみなのだが読んでみたくなるタイトルだ。
で、本編の方はというと、恋人と海で遊んでいたブリジットはサメに襲われ、死んでしまう。気がつくとエルフに助けられていた。どうやら自分は死んで、異世界へ転生したことに気がつく。エルフの話では時々そういった人たちがこの世界にやってくるというのだ。どうやら悲惨な死に方をした場合に神様がもう一度新しい人生をやり直しさせてもらえるらしい。そしてブリジットはこの異世界で仲間を集めて冒険の日々を送るのだが、一方、現世の方ではブリジットを死なせたサメに復讐するために恋人はサメハンターとなり、そしてブリジットを殺したサメに酸素ボンベを食わせて爆死させることに成功する。
それと同時期、ブリジットは謎の化物を退治するという新たな冒険に出かけていたのだが、そこに異世界に転生してきたサメが現れ食い殺されて死んでしまう。
悲惨な死に方をして転生するのは人だけではなかったのだ。
そんな話が全12話。お腹いっぱいになるのだが、連載はまだ続いている。

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