菜時記 弥生/壬辰

統合失調症を発症していらい、人の大勢いる場所を恐れるようになった妻は、買い物に行くことも困難になった。
だから僕は妻の代わりに一週間分の食料品や日常品を買うために週末、一人で買い物に出かける。
昔は時々、老後はこういうことをしたいということを妻は言っていたが、次第にそういうことを口にすることはなくなってきた。それは僕たちが老後に近づいてきたからだというわけではない。希望の持てる老後などないかもしれないと思うようになってきたからだ。
菜時記 弥生/壬辰
だいぶ風が暖かく日差しも暑さを感じるようになってきた。このまま暖かくなっていくのはありがたいが、まだ寒さは続くだろうと思い先々週に買い足した灯油がかなり残っているのでもうしばらくは寒さが続いて欲しいなどと虫の良い考えをしてしまう。
ひな祭りはまだ来週というのにもうひな祭りの食材が並び始めている。
まだまだ野菜は高いのだが、ブロッコリーが一株159円と安かったのでポリエチレンのビニール袋に入れようとしていると、すぐとなりで、ブロッコリーをそのまま袋にも入れずにカゴへと入れたお客さんがいた。もちろん個人の自由だし、丁寧に扱えば大丈夫なのだが、真似はできないなあと思いながら先へと進む。
キャベツは1/2カットで170円。地元野菜コーナーにはキャベツがなかったので、これしか選択肢はないので買うことにする。白菜は1/4カットで138円。少し細身だがそれでも安いので買うことにする。とはいえどもそろそろ鍋の季節も終わりである。
じゃがいもは新じゃがいもが出始めたのでそれを買う。252円と少し高めだがまあいいだろう。
レジで精算して次の店へと向かう。
トマトが5個で213円。先週と同じ値段だったのでこれは嬉しい。キャベツはこの店では1/2カットで213円。こちらも安く済ますことができたので気分が良い。

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