来月の気になる本

河出文庫『宇宙探偵ノーグレイ』田中啓文
河出文庫『花嫁のさけび』泡坂妻夫
徳間文庫『化石少女』麻耶雄嵩
光文社文庫『美森まんじゃしろのサオリさん』小川一水
文春文庫『ブルース』桜木紫乃
ハヤカワ文庫SF『君の彼方、見えない星』ケイティ・カーン
ハヤカワ文庫SF『シミュラクラ〔新訳版〕』フィリップ・K・ディック
ハヤカワ・ミステリ文庫『ボックス21』アンデシュ・ルースルンド
ちくま文庫『あるフィルムの背景』結城昌治
中公文庫『粘土の犬 仁木悦子傑作短篇集』仁木悦子
創元推理文庫『事件』大岡昇平
創元推理文庫『矢の家【新版】』A・E・W・メースン
創元推理文庫『アルバトロスは羽ばたかない』七河迦南
新潮文庫『進化した猿たちThe Best』星新一
新潮文庫『淵の王』舞城王太郎
ハルキ文庫『歌うエスカルゴ』津原泰水
文遊社『ドクター・マーフィー』ジム・トンプスン
創元SF文庫『イヴのいないアダム ベスター傑作選』アルフレッド・ベスター
来月もわりと気になる本が多い。
河出文庫では田中啓文の『宇宙探偵ノーグレイ』。SFミステリのようだが、安定した面白さは保証されているだろう。
同じく河出文庫から泡坂妻夫の『花嫁のさけび』が復刊。泡坂妻夫はところどころ読み逃しているものがあって『花嫁のさけび』も泡坂妻夫版『レベッカ』というイメージが強かったので読まずにいた。
ハヤカワ文庫SFから出るケイティ・カーンの『君の彼方、見えない星』は「ミッションに失敗し、宇宙空間に放り出された恋人同士。残された空気は、あと90分ぶん――”ゼロ・グラビティ”下の愛を描く物語」ということでちょっと気になる。作品内の時間経過も90分だったら驚くなあ。
かつてサンリオSFから出ていたディックの作品も東京創元社や早川書房から復刊したけれども、その中でなかなか復刊されなかった『シミュラクラ』がようやく復刊。
ちくま文庫では結城昌治のオリジナル短編集『あるフィルムの背景』、中公文庫では『粘土の犬 仁木悦子傑作短篇集』、創元推理文庫では大岡昇平の『事件』と、少しづつだけれども、昭和の時代の作品が復刊されたりしてうれしい。
A・E・W・メースンの『矢の家【新版】』も凄いな。
新潮文庫から星新一の『進化した猿たち』が『進化した猿たち The Best』という形ででる。どうせならば全部復刊すればいいのにとも思うのだが、いろいろと事情があるのだろう。
文遊社からはジム・トンプスンの第二弾。
「アルコール専門療養所の長い一日」ということしかわからないのでどんな話なのだろう。
一番気のなるのは創元SF文庫の『イヴのいないアダム ベスター傑作選』。最初はかつて出ていた『ピー・アイ・マン』(後に『世界のもうひとつの顔』と改題)の復刊かと思ったのだが違うようだ。
続いて漫画。
アフタヌーンKC『ヴィンランド・サガ(20)』幸村誠
アフタヌーンKC『宝石の国(8)』市川春子
アフタヌーンKC『空挺ドラゴンズ(3)』桑原太矩
シリウスKC『アヴァルト(6)』光永康則
ジャンプコミックス『ファイアパンチ(7)』藤本タツキ
バーズコミックス『ルポルタージュ(3)』売野機子
ビッグコミックス『あげくの果てのカノン(4)』米代恭
ビッグコミックス『バディドッグ(2)』細野不二彦
ビッグコミックス『ワンダーランド(6)』石川優吾
少年チャンピオン・コミックス『AIの遺電子(8)』山田胡瓜
週刊少年マガジンKC『アルスラーン戦記(8)』荒川弘
山田胡瓜の『AIの遺電子』は8巻で完結する。巻を追うにつれて脇役と化していた主人公に関する伏線は回収されるのかな。
石川優吾の『ワンダーランド』も6巻で完結。前作の『スプライト』が14巻まで続いたのでそのくらいは続くのかと思っていたが、意外にあっさり早めに終わってしまう。
前巻は大友克洋の『AKIRA』っぽい展開になっただけに、そこからどこへ着地するのだろうか。
どこへ着地するのかというか、どういう展開をしていくのが予想もつかないのが藤本タツキの『ファイアパンチ』と米代恭『あげくの果てのカノン』。
その一方で安心して読むことができるのは細野不二彦の『バディドッグ』と荒川弘の『アルスラーン戦記』。
幸村誠の『ヴィンランド・サガ』は毎回続きが気になるので順調に出てくれてありがたい。

コメント

タイトルとURLをコピーしました