字が汚い!

タイトルからしてもう、買って読まなければいけないという本である。
というもの僕自身も字が汚い。そして下手である。
しかしその一方で、自分でいうのもなんなのだが、絵はうまい。
絵はうまいのに字は下手で、そのことを指摘されたことは何度もある。
しかし、字を書くというのと絵を描くというのは似ているようでまるっきり異なるのだ。
字は日常のことであり絵は日常のことではない。
なので、絵を描くときと同じように、文字も絵としてとらえて描くのであればうまく描くことはできるのだが、それは書くではなく描くなのだ。
電話をしながらメモを取るときに書くではなく描いていたら描ききれない。
字が下手でも丁寧に書けばいいという人がたまにいるけれども、それは字が下手な人のことを理解していないセリフだと思う。丁寧に書いても下手なものは下手なのだ。自分でも嫌になるくらいに下手だ。
ある意味、自分の書いた手書きの文章はそれ自体が黒歴史と言ってもいいほどである。
もう一ついえば僕は左利きで、日本語というのは、はね、はらいなど、右手で書くことを前提とした文字になっているので左手で書く場合困難なのだ。
もちろん、左利きでも字のうまい人はいるので、言い訳かもしれないが。
そんなわけで、字が汚いということに関して言及されたこの本は、筆者の気持ちがよくわかる、そういう非常に共感できる本だった。
うまい字を書くことはできなくても味のある字をいつか書くことができたらいいなあというのは筆者と同様に感じている。せめて自分の名前くらいはそういう、味のある字で書きたい。

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