ヒメタク

主人公は元レースドライバーという経歴。
そして夫は殺人事件を犯してしまい現在、拘置所にいる状態。
しかし、離婚することなく二人の子供を抱えながら、これまた別名、ゴミ山タクシーと呼ばれる、札付きの運転手ばかりが集まっているタクシー会社で働くこととなる。
いろいろと面白くなりそうな設定をしておきながら、そういった設定にあまり関わることなく、タクシーの運転手とたまたまそのタクシーに乗り合わせたお客との一期一会的なエピソードを人情話を絡めて一話完結でそつなくまとめて2巻で終わってしまった。
一話完結なのでいくらでも話を続けようとすれば続けられるだろうし、社会の底辺に近い人達に焦点を当てた物語は主人公の旦那が就役中であるという設定との組み合わせで相乗効果としても期待できそうな感じだっただけにもったいない気もする。
もっとも、細かな設定の部分では面白くなりそうなものを注ぎ込んでいても、人情系の話が中心となると地味で今ひとつ訴求力にかけるきらいもあったので、しかたがないかもしれない。
まあ、面白いからといってやたらと長引く展開になってしまうパターンと比べると、潔くっていいのだろう。

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