殲滅戦。
前巻の終わりで、軍艦による艦砲射撃作戦が始まることが知らされる。
そして3巻では艦砲射撃による番族ヅードに対する一方的な攻撃が始まるのだ。
兵士たちは耳につけられた認識票によって、本来は人である蛮族ヅードたちの姿を、異臭をともなった異形の姿に変換させられ認識させられていたことがわかる。
何故そのようなことが行われていたのかといえば、コミュニケーションですら不能と思われる異形の姿として認識させられれば、兵士たちはなんのためらいもなく殺戮を行うことができるからだ。
しかし、ヅードたちがそこまでして排他させられなければいけない存在なのか、それとも政治的な問題が関わっているのかはまだ明らかにはされない。
が、登場人物たちの様々な思いは殲滅戦の中でなすすべもなく捻じ曲げられそして、死へと直行していく。
一方的な攻撃であっても、決して有利な戦いというわけではなく、ヅードのほうもなりふり構わぬ決死の覚悟で挑んでくるのである。
そして主人公たちのほうにも多大な損害を与えつつも、作戦は終了する。
次巻では新たな展開を迎えるようだ。
辺境の極寒の地から、今度はどこへと向かい、そして主人公は誰に向かって銃を向けるのだろうか。
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