統合失調症を発症していらい、人の大勢いる場所を恐れるようになった妻は、買い物に行くことも困難になった。
だから僕は妻の代わりに一週間分の食料品や日常品を買うために週末、一人で買い物に出かける。
昔は時々、老後はこういうことをしたいということを妻は言っていたが、次第にそういうことを口にすることはなくなってきた。それは僕たちが老後に近づいてきたからだというわけではない。希望の持てる老後などないかもしれないと思うようになってきたからだ。
菜時記 弥生/乙未
長ネギが安い。2本で138円である。
バナナは138円と安いのだが、わりと熟しているのが多く、シュガースポットが出ているものばかりだ。もう少し熟していないものがほしかったのだが、他を見ても同じ状態なので、よさそうなものを選んでかごに入れる。
白菜は138円。しかし、静岡県産は1/4カットで138円なのにその隣に宮崎県産の白菜が1/2カットで138円。
以前にもしめじが1個売りと2個売りとで同じ値段だったことがあったが、今回は白菜である。
少し悩んだが、白菜ならば1/2カットでも大丈夫だろうと思い、1/2カットのほうをかごに入れる。
続いてレンコンが安かったので、これもまた節の部分で切られているものを選びかごに入れる。半数くらいは節のところで切られているが、残りの半数は一番太いところ、つまり節と節との中間の部分で切られているのだ。すぐに食べるのであればこれでも問題ないだろうけれども、我が家では一週間のどこで食べるかは決まっていないので日持ちしそうなものを選ぶ。
地元野菜コーナーではブロッコリーが100円と安い。もちろん安いだけあって小ぶりなのだが、小ぶりで十分である。
魚介類コーナーでは鮭の切り身がいつもなら108円なのが109円に値上がりしていた。もやしが1円値上がりしていたのと同じだ。
買い物かごをみるとそれほど買ってはいないのだが、レジで精算すると予想よりも金額が高い。
大きなものよりも小さなものばかり買っていたせいで見た目は少なく見えたのだろう。
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