河出文庫『見たのは誰だ』大下宇陀児
講談社文庫『ともにがんばりましょう』塩田武士
中公文庫『痛みかたみ妬み 小泉喜美子傑作短篇集』小泉喜美子
中公文庫『バン・マリーへの手紙』堀江敏幸
創元SF文庫『迷宮の天使(上下)』ダリル・グレゴリイ
ハヤカワ文庫JA『屈折する星屑』江波光則
文春文庫『テミスの剣』中山七里
文春文庫『時限紙幣 ゴーストマン』ロジャー・ホッブズ
河出文庫からは大下宇陀児の『見たのは誰だ』が没後50年経って初の文庫化。森下雨村の次は大下宇陀児か、すごいな河出書房新社は。
塩田武士の『ともにがんばりましょう』は新聞社の労働組合を舞台とした物語。デビュー作の将棋、地方のオーケストラ楽団と毎回異なるテーマに挑んでいる。
中公文庫からは小泉喜美子の短編集が出る。ここ数年、小泉喜美子の再評価が進んでいてファンとしてはうれしい。
もっとも端正な日本語の文章を書く堀江敏幸の『バン・マリーへの手紙』は散文集。読んでいるだけで心地よい。
ダリル・グレゴリイの『迷宮の天使(上下)』は、
“自分”という意識は脳の活動の副産物にすぎず、自由意志は幻想でしかないと証明された近未来。
という話。自由意志が無いという設定がどういう展開をみせるのか楽しみだ。
デビュー作『時限紙幣 ゴーストマン』でいちやく有名になったロジャー・ホッブズの『時限紙幣 ゴーストマン』が文庫化。すごい才能の持ち主と言われながらも2作目を発表した後急逝。読むと、急逝してしまったことを残念に思うかもしれないなあ。
続いて漫画。
来月は気になる漫画がとても多い。
秋田書店『AIの遺電子(5)』山田胡瓜
シルフコミックス『この恋に未来はない(1)』森橋ビンゴ/粉子すわる
ビームコミックス『どこか遠くの話をしよう(上)』須藤真澄
ビームコミックス『あれよ星屑(6)』山田参助
アフタヌーンKC『ヒストリエ(10)』岩明均
アフタヌーンKC『コトノバドライブ(4)』芦奈野ひとし
アフタヌーンKC『ディザインズ(2)』五十嵐大介
アフタヌーンKC『ウムヴェルト 五十嵐大介作品集』五十嵐大介
KC DX『冒険エレキテ島(2)』鶴田謙二
ジャンプコミックス『ファイアパンチ(4)』藤本タツキ
ヤングジャンプコミックス『雑草家族』小路啓之
ヤングジャンプコミックス『ブーゲンビリア ―小路啓之短編集―』小路啓之
ビッグ コミックス『恋は雨上がりのように(7)』眉月じゅん
ビッグ コミックス〔スペシャル〕『レインマン(4)』星野之宣
太田出版『淡島百景(2)』志村貴子
太田出版『真説・歴史大全』駕籠真太郎
バンチコミックス『双子の帝國(3)』鬼頭莫宏
ブレイドコミックス『魔法使いの嫁(7)』ヤマザキコレ
GUM COMICS『アガルタ 【完全版】(11)』松本嵩春
鶴田謙二の『冒険エレキテ島(2)』と岩明均の『ヒストリエ(10)』は順調に延期中。
『この恋に未来はない(1)』は森橋ビンゴ原作。
『この恋と、その未来。』のスピンオフということらしいが、今度は小説ではなく漫画で描く。
五十嵐大介の『ディザインズ(2)』はようやく二巻が出る。
去年の10月に突然の事故で急逝した小路啓之の作品も二冊出る。『雑草家族』は未完のままだ。
駕籠真太郎の『真説・歴史大全』は、
エゴサーチするヒトラー! ホトトギスが鳴くまで待たない家康!蒙古戦のため雨男をかき集める時宗! 動画投稿するコロンブス!承認欲求の強い諸葛亮!
と、こんな設定で気にならないほうがどうかしているだろう。
ヤマザキコレの『魔法使いの嫁(7)』ももう7巻目。ゆったりと進む物語はいったいどこまでいくのだろうか。
中断したままもうあきらめていた松本嵩春の『アガルタ』も突如復活して、とうとう11巻で完結。いろいろとあるものだねえ。
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