「長らく信じてた神様が縛り首となって機関紙(プラウダ)一面を飾って以来」
物語開始早々、わかる人にはわかるだろう、なかなか強烈なインパクトをもった一文が登場する。
これ一つでこの世界がどういう世界なのかの半分くらいはわかる。残りの半分もこの一文の中に組み込まれていたら凄かったのだが、そこまで贅沢をいっても仕方がない。
そもそも、この一文がこの漫画の全てというわけではないからだ。
人型をした猫、もちろん人語を話し、人間と変わりのない生活を送っている種族が当たり前のように存在している世界。あくまで猫社会だけを描いているのでこの世界における人間がどういう社会を営んでいるのか、猫たちとどのように共存しているあるいは隔てているのかは描かれてはいない。
プラウダという言葉からわかるようにこの世界の日本は大戦で敗北し、そしてソビエトの占領下にあり、共産主義化した社会となっている。その中で、主人公の復讐の物語が描かれていく。
ソビエトの占領下でありながらアメリカ側の介入もあり、さらにはロシアン・マフィアや機密と呼ばれる異能の能力使いも登場して謎はまだ謎のまま、今後の展開が待ち遠しい。
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