無駄なことなどなにもない気がする

ポケモンGOというゲームに登場するモンスターをすべて集めてしまった人が現れたというニュースがしばらく前に流れた。
僕はポケモンGOはおろかポケモンすらもやったことがなかったので集めた数を聞いたとき、モンスターの数の少なさにちょっと驚いた。そもそもポケモンというゲームそのものがかなり昔からあるゲームなのでモンスターの数はもっと多いものだと思っていたのだ。
それはさておき、こういうニュースを見て、時間の無駄という声もちらほらと聞こえてくる。
まあ、気持ちはわからないでもない。
しかし、ゲームというものは暇つぶしでもある。ポケモンを集めることは何の役にも立たないという気持ちもわかるけれども、ゲームをするということに対して、それが将来の役に立つかどうかなんて求めても意味はないではないか。
世界で一番最初にすべてのポケモンを集めるということは、世界で一番早く100メートルを走ることができるということと本質的に違いはない。
たしかに、後者のほうはオリンピックに出れば金メダルをもらうことができる。前者は金メダルはもらうことができない。しかし、どちらも世界中の人に知られる人となる。誰よりも早く100メートルを走ることができたからといって、それが何かの役に立つのかといえば、スポンサーがついてお金をもらうことができるくらいではないだろうか。では、お金をもらうことが役に立つことなのかといえば、それは役に立つことの一つにすぎないだけで、役に立つことはそれ以外にもたくさんある。
ファミコンが全盛期だったころ、僕もゲームに夢中になっていた時期があって、そのころはロールプレイングゲームなどのゲームで、ゲームをクリアしたあとでも、キャラクターのレベルがMAXになるまでレベルアップさせたりもした。これなんかは無駄の最たるものでしかないうえに、それが何かの役に立っているのかといえばまったく役に立ってはいない。しかし当時はそれが楽しかったし、思い出の一つとなっている。
だから、それが思い出の一つになるということだけで、将来の役に立っているといえるのではないだろうかと思う。