映画の方は観ていなくって、さらにはその映画がどんな内容なのかはあらすじ程度しか知らなかった。
映画版だと主人公の父親がとある暗殺組織の凄腕の暗殺者で、その父親が殺されたために後継者となるという設定だったのだが、原作はとんでもない設定だった。
というのも、原作の方は、悪人側が一致団結してヒーロー達を全滅させてしまった世界という設定なのだ。スーパーマンとかバットマンという具体的なヒーロー名は出していないし、そのものズバリの描かれ方はしていないのだが、悪人側の方は、ジョーカーやレックス・ルーサーっぽく描かれているので、つまり、ジョーカーや、レックス・ルーサー等、アメコミの悪人達が一致団結してスーパーヒーローたちを皆殺しにしてしまったという設定なのだ。
そんなわけなので、原作通りに映画化しようものならば二時間で終われそうな設定ではなく、映画のほうが基本設定を改変したのはしかたのないことだったと思う。
で、この世界では五人の悪人達が、世界を分割して影で統治しているという設定で、主人公はその悪人の一人息子。
ただし、主人公自身はそのことを知らずに育ってきていて、父親が何者かに殺されたところから物語は始まり、その父親の後継者として後を継ぐという展開をしていく。
スーパーヒーローの息子が父親の跡を継いで、正義の為に働くという物語ではなく、悪人の息子は自分が悪人の息子であることを知らされ、父親の後を継いで、悪の限りを尽くすというとんでもない話だ。
ある意味、アメコミでゴッドファーザーの世界を描いたという話ではあるけれども、スーパーマンを彷彿させる超人のクローンが怪人の一人だったり、666人の凶悪犯の大便が集まった結果、なぜか意識を持って怪人になってしまったりとか、そしてその怪人の倒し方がふるっているが、スーパーマンのマントとしか思えないマントがとある悪人の大切な思い出としてちょっぴり切ないエピソードとして描かれていたりと、やりたいほうだいだ。
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