ちくま文庫『最終戦争/空族館』今日泊亜瀾
幻冬舎文庫『テンペスタ 最後の七日間』深水黎一郎
光文社文庫『暗い越流』若竹七海
光文社文庫『処刑までの十章』連城三紀彦
光文社文庫『大癋見警部の事件簿』深水黎一郎
光文社文庫『インサート・コイン(ズ)』詠坂雄二
実業之日本社文庫『星々たち』桜木紫乃
実業之日本社文庫『漫才刑事』田中啓文
集英社文庫『サラは銀の涙を探しに』橋本長道
創元推理文庫『狂乱廿四孝/双蝶闇草子』北森 鴻
創元SF文庫『星群艦隊』アン・レッキー
ハヤカワ文庫JA『航空宇宙軍史・完全版(2) 火星鉄道一九/巡洋艦サラマンダー』谷 甲州
ハヤカワ文庫SF『ユナイテッド・ステイツ・オブ・ジャパン(上下)』ピーター・トライアス
創土社『地獄に堕ちた勇者ども』牧野修
東洋経済新報社『怪書探訪』古書山たかし
来月はなんといっても今日泊亜瀾の『最終戦争/空族館』だ。
東京創元社から『縹渺譚』の復刊が予定されていながらもなかなか出る気配がなくって、まあ『縹渺譚』は持っているから気長に待とうかという心境だったところへいきなり『最終戦争/空族館』が出るというニュースが飛び込んできて驚いた。表題作のひとつ「最終戦争」は既読だが、単行本未収録の作品が入るとなると期待しないほうがおかしい。
若竹七海の『暗い越流』は短編集だが、葉村晶の短編が入っているのでこれも楽しみだ。
桜木紫乃の作品は順調に文庫化されていて今度は『星々たち』が文庫化。
橋本長道『サラは銀の涙を探しに』は『サラの柔らかな香車』の続編。前作は題名にサラとついているのでサラという人物が主人公なのかと思えば、サラはどちらかといえば狂言回し的で、将棋の天才少女であるサラを中心として彼女に関わる人物たちの物語というちょっとひねった構成が面白かった。今回はどうだろうか。
今は亡き北森鴻のデビュー作『狂乱廿四孝』が復刊すると思ったら、その続編で未完の『双蝶闇草子』もセットでというのはお得感があるけれども続編の方はどのくらいまで書かれているのだろうか。
21世紀版『高い城の男』という宣伝文句の『ユナイテッド・ステイツ・オブ・ジャパン(上下)』は歴史改変物語の好きな僕にとってはちょっと興味深く、気になる。
創土社からは<呪禁官>シリーズの新作が出る。祥伝社からでていたそれまでの作品も今年になって創土社で復刊していたのでいずれは新作も、と思っていただけにうれしい。
『怪書探訪』はなんといっても紹介内容がすばらしい。
・明治の文豪が書いた桃太郎のぶっ飛び後日譚。
・コレラ菌になっちゃった米少年文学の有名主人公。
・大衆文学の雄がキングコングを元に時代小説。
こんなことを書かれていたら読みたくなるではありませんか。
続いて漫画。
ヤングチャンピオン・コミックス『ヨルとネル』施川ユウキ
ビッグコミックス『しまなみ誰そ彼(2)』鎌谷悠希
アクションコミックス『弟の夫(3)』田亀源五郎
ビームコミックス『久生十蘭漫画集 予言・姦』河井克夫
ビームコミックス『山田参助 Extra Works』山田参助
『しまなみ誰そ彼』、『弟の夫』、『山田参助 Extra Works』と最後の『山田参助 Extra Works』は収録作がどうなのかわからないけれども、来月は奇しくもLGBTを扱った漫画がいくつも出る。
久生十蘭の作品を漫画化した河井克夫の『久生十蘭漫画集 予言・姦』も気になる。
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