今さら何をと思われる人もいるかもしれないが、この歳になって初めてアイドリングストップ車を運転した。
今乗っている車が車検の時期を迎え、代車として借りた車がたまたまアイドリングストップ車だったわけなのだが、実際に自分で運転してみるとこれがなかなか興味深い。
もっとも、アイドリングストップという仕組みは運転する楽しみのためではなく燃費の向上を目的としたものなので運転していて楽しいわけではない。
まず、意外に思ったのが、エンジンが停止するのはタイヤの回転がゼロ、つまり完全に車が停止した時点ではなかったことだった。ブレーキを踏んでスピードを落としていくと、完全に車が停止する前にエンジンが止まるのだ。
燃費の向上を目的としている以上、エンジンの停止は早ければ早いほど良いので、完全に停止する前にエンジンが止まるというのは理にかなっている。ダッシュボードに入っていた車のマニュアルを調べてみると時速9kmになると停止するようだ。
車のマニュアルを読む人間なんて少ないだろうし、ましてや代車のマニュアルを読む人間なんて世の中にはおそらく僕ぐらいだろうと思うのだが、気になったことは調べてみないと済まない性格なので、そこに知るための手段があれば何でも調べる。世の中にはマニュアルなんて読みたくないという人もいるだろうけれども、僕の場合は逆で、マニュアルが分厚ければ分厚いほど読むのが楽しくなる。だって、そこには僕の知らない知識が、そのマニュアルの分厚さだけ存在しているのだ。
さらに驚いたのはエンジンが再びかかるのはアクセルを踏み込んだ時点だと思っていたら違っていたことだった。ブレーキペダルを緩めた時点でエンジンが始動する。よくよく考えてみればこれも理にかなっていて、こちらのほうがロスタイムが少なくてすむ。
というわけで、市内をのんびりと走っている限りにおいては、これで燃費が向上するのであれば精神的にも申し分ない仕組みなのだが、実際はなかなかそういうわけにもいかない。ときにはアイドリングストップをしないほうがいい時もある。
ということで、アイドリングストップのオンオフも出来るのであれば完璧だと思っていたら、マニュアルを調べてみたところしっかりと出来るようになっていた。
ああ、マニュアルは素晴らしい。
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