騙そうとする人々 三人目

日曜日の夕方、のんびりとしていると玄関のチャイムが鳴った。
出てみると、そこには一人の男性が立っていて、コミュファ光のものですと、名刺を見せた。
もちろん、名刺などどうにでもなるので、はっきり確認しようがしまいが、どうでもいいのでそれは無視して、今のネット回線で満足しているので変える気はないですよと、お帰りを願おうとした。
のだが、相手は、調査のために来たので勧誘ではないです、という。
そもそもコミュファ光を使っていないのだから、コミュファ光の人が調査に来ても答えられるものなどないだろうと思うのだが、そんなことを思っていたら、相手は、今お使いのプロバイダーは何ですかと聞いてきた。
いや、どう考えてもその質問の先にあるのは乗り換えの勧誘しかないだろうと思う。現時点では調査しかしないかもしれないけれどもそのうち勧誘の電話がかかってくるのではないだろうか。
それとも、この人はなにかの罰ゲームをやらされているのだろうか。
いやいや、勧誘のためのノルマを課されてこうして来ているのだろう。そう思うと少し同情したくもなるのだが、調査に協力することで僕のメリットはなにかあるとも思えない。ひょっとしたら何か勘違いしているかもしれないので念の為に単刀直入に聞いてみる。
「その質問に答えることで、こっちにメリットはありますか」
「いえ、ありません」
「だったら答えたくないです」
「答えてもらわないと困ります」
単刀直入で清々しい返答だった。
せめてポケットティッシュのひとつでも差し出してくれていればこちらの心象も少しは良くなったかもしれないが、こちらには何のメリットもなく、ヘタをすると余計に面倒なことになりそうなことになるかもしれないことに時間を費やしたくはなかったので、そのまま玄関を閉めた。
こういうのは後味が悪い。

コメント

  1. 五十八 より:

    へんな、怪しげな調査員ですね。
    で、3人目なのですか?
    1,2人目のことは・・
    記事を読みそこなっているのですねきっと。

  2. Takeman より:

    五十八さん、こんにちは。
    清々しいまでに自己主張される方でした。
    他の記事に関しては「騙そうとする人々」というタグを付けてみましたのでお暇な時にでもご笑覧ください。

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