ジェットストリームというと僕の年代だと城達也のラジオ番組が頭に浮かぶのだが、最近はジェットストリームというとボールペンが頭に浮かぶ人が多いようだ。まあ中にはジェットストリーム・アタックという言葉を連想する人もいるだろうけれども、それはさておき、文房具の話である。
僕はボールペンに関してはあまり思い入れがない。だからといって手帳ほど毛嫌いしているわけではない。
おそらく、ボールペンを買うという習慣があまりなかったせいかもしれない。子供の頃、とくに中学生、高校生のころは入学記念に貰うものの定番としてボールペンというものがあった。大人になるとボールペンを貰う機会は減ったけれども、それでも何かの拍子に貰うことが多く、とくに個人経営の書店などではすぐに顔なじみになるので年末とか何かの機会にノベルティグッズとしてボールペンを貰うことが多かった。
そんなわけでボールペンはいつも自分の身近な場所にあって、こだわりを持つという以前にすでに当たり前のように存在していたので思い入れというものがない。
むしろボールペンには悪い印象ほうが多い。ボールペンでの悪い印象といえばかすれである。書こうとする紙の質とボールペンとの相性というものが影響、もしくは手についた油脂が紙にしみてその結果、うまくペン先のボールが回転せずにただ紙をこするだけの結果となってしまうあれである。一度そうなってしまうとどんなに気合を入れようが、もちろん気合ごときでなんとかなるものではないけれども、紙よ裂けよといわんばかりの筆圧をかけてもインクはでない。紙の上に透かしのような線ができるだけである。
やがて水性ボールペンなるものの存在を知り、水性ボールペンの使いやすさを知ってしまうともう普通のボールペンなどゴミ以下の存在で、ボールペンを買う必要が出た時には水性ボールペンを買っている。なのでジェットストリームなるボールペンの存在など知る由もなかった。昔からインクのかすれに悩まされ続けてきたのでボールペンに関してはとにかく、かすれの無いボールペンであればいいという気持ちしかおこらない。
騙されたと思って使ってみなさいとジェットストリームを勧められたとしてもおそらく僕はそんな甘い誘いになど騙されてたまるものかと頑なに拒み続けるのだろう。
もちろん年をとったらあっさりと騙されるかもしれない。それもまた良しである。
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