妻の実家に帰ってその街並みの中を車で走っていた時に気がついたのが、妻の実家の方は自転車で走っている人が多いということだった。
それもママチャリではなくロードバイクの方だ。
したがって、乗っている人もラフな格好ではなく、ロードバイクに乗る人がよく着ているあの体にぴっちりとした服を着て、ヘルメットもかぶっている。
日本だと車道の幅が狭いので、車道を走らなければならない自転車にとっては走りにくい道だろうなと思うのだが、それは海外と比べた場合のことであって、海外の道路事情の事を知らなければこんなものだという気持ちでいるのかもしれない。
かもしれないと、想像でしか書くことができないのは僕がロードバイクに乗る趣味がないからだ。
かといって自転車が嫌いなわけではない。
自転車の乗ることに対して積極的になれないだけで、自転車レースを扱った物語は好きなのでよく読む。漫画にしろ小説にしろ、自転車に乗るということの楽しさというものを味わせてくれる。
そのくせ、ツール・ド・フランスといった実際のレースには興味がない。
同じ二輪ということでオートバイに関していうと、昔は原付きだったけれどもスズキのRGガンマに乗っていたことがあった。
機械と人間の一体感を感じるという点ではオートバイが一番その一体感を感じさせてくれる。それ以上の排気量のオートバイに乗ろうと思わなかったのは免許を取るのが面倒だったのと、50CCでも十分だったからだが、自転車と違ってオートバイの物語に興味があるかというと全くない。
では、輪が二つ増えて4輪の自動車はどうかというと、オートバイのような一体感は感じられないが、僕が4輪車に求めるのはデザインで、いうなれば自動車という形そのものに興味がある。なので、自動車レース漫画は好きだけれども、自動車レースを扱った小説は読まない。僕にとって4輪車は絵なのだ。
こうしてみると僕の場合、それぞれに求めるものが違っている。どれが一番かというわけではなく、それぞれにおいて楽しみ方が異なる。
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