『寺田克也式ガソリン生活』寺田克也

  • 著: 寺田克也
  • 販売元/出版社: 朝日新聞出版
  • 発売日: 2013/3/7

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伊坂幸太郎の小説も読まなくなって久しい。
以前は、新刊が出るたびにすぐに買って読んでいたのだが『死神の精度』を読んでがっかりして以来、憑き物が落ちたかのように伊坂幸太郎の小説を読む気が減少していった。何かの拍子に、それまで熱心に読んでいた作家の本を読まなくなるというのは僕には時々あることなんだけれども、読まなくなってもしばらくすると何かの拍子にまた読み出すこともたまにある。
ただ、今のところ伊坂幸太郎の本を進んで読みたいという気持ちは起こっていない。
と、個人的なことをなんで書いたのかというと、ちょっと困った状況にあるのだ。
それというのも、たまたま書店で見かけた『寺田克也式ガソリン生活』という本を手にとってしまい、そしてうっかり買ってしまったのだがこの本、伊坂幸太郎が朝日新聞に連載していた『ガソリン生活』という小説の挿絵を集めて、それに伊坂幸太郎の『ガソリン生活』の本文を抜粋して再構成した本で、オビによれば再構成した新たに楽しめるお得な一冊ということになっているのだが、実際に読んでみるとどんな物語なのかあまりよくわからない。
おおよそどんな物語なのかはわかるのだが、それはあくまでおおよそであって、細かな部分は謎のままだし、どう考えてもこの本は『ガソリン生活』を読み終えた人のための本なのだ。
もちろん、寺田克也の絵を堪能する分には充分なのだが、なんだか損をした気分であり、ようするに、伊坂幸太郎の『ガソリン生活』を読むべきかどうかで迷っている。

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