『芸術新潮 2012年 04月号』

  • 販売元/出版社: 新潮社
  • 発売日: 2012/3/24

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本は読むけど雑誌はほとんど読まないので、雑誌に関しての情報は疎い。
なので「芸術新潮」という雑誌があることも知らなかったし、「芸術新潮」の四月号で大友克洋の特集が組まれていたこともぜんぜん知らなかった。ついでにいえば、「BRUTUS 729号」の大友克洋特集もネットで話題になっていたので初めて知った。
とりあえず「BRUTUS」の方はどこの書店に行っても置いてあったので中身を見て、図版は多いけれどもそこで語られている文章の情報はそれほど密度が濃くなかったので買うのは止めた。それに比べると「芸術新潮」の方は図版は少ないけれども、情報の密度が濃く、読みがいがある特集だった。
何よりも大友克洋の新作短編がフルカラーで掲載されているのがいいね。
細かいところでは、書斎の本棚の一部が掲載されていてその写真の中にジャック・ウォマックの『テラプレーン』が在ったのが驚いた。どこかに『ヒーザーン』も埋もれているのだろう。
大友克洋のアシスタントをしたことのある高寺彰彦が寄稿していて、アシスタント時代の内輪話を読むことが出来たのも思わぬ拾い物だった。装甲車を後ろ側から写した写真を渡され、前から見た絵を描いてくれと言われ、そんなの描けるわけが無いと答えると、ちょっと考えれば描けるだろう言ったエピソードなどは、いかにも大友克洋らしい話で笑えた。もっとも言われた方はたまったものじゃないだろうけど。過去のインタビューでもあったけれども、この人はあらゆるものを頭の中で立体化しているんだね。
なんにせよ、また漫画に戻ってきてくれそうな感じなので大友克洋の漫画のファンとしてはうれしい。やはり大友克洋の絵は静止している漫画じゃなくっちゃ駄目だよね。アニメーションとして動かしたら意味が無い。
ところで、この特集の中で書かれていた、ディズニーのアニメが秒間24コマのフルアニメではないってのは本当のことなんだろうか。

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