来月の気になる本 2012/4

『鍵のかかった部屋』角川文庫 貴志祐介
『円周率殺人事件』メディアワークス文庫 大坂翠
『花と流れ星』幻冬舎文庫 道尾秀介
『さして重要でない一日』講談社文芸文庫 伊井直行
『ポケットの中のレワニワ』講談社文庫 伊井直行
『会社員とは何者か? ─会社員小説をめぐって』講談社 伊井直行
『ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。』講談社文庫 辻村深月
『タイム・マシン』光文社古典新訳文庫 ウェルズ
『ホーンズ 角』小学館文庫 ジョー・ヒル
『スパート!』小学館文庫 川西蘭
『1Q84 BOOK2〈7月―9月〉前編・後編』新潮文庫 村上春樹
『クレイジー・クレーマー』実業之日本社文庫 黒田研二
『矢上教授の午後』祥伝社文庫 森谷明子
『らくだこぶ書房 21世紀古書目録』ちくま文庫 クラフト・エヴィング商會
『技師は数字を愛しすぎた【新版】』創元推理文庫 ボワロ&ナルスジャック
『フランクを始末するには』創元推理文庫 アントニー・マン
『聖女の救済』文春文庫 東野圭吾
『壊れかた指南』文春文庫 筒井康隆
『サイバラバード・デイ』早川書房 イアン・マクドナルド
『黄色い部屋はいかに改装されたか? 増補版』フリースタイル 都筑道夫
来月は珍しく、早川書房で読みたいと思う本が一冊しかない。
去年出版された<防犯探偵・榎本>シリーズの最新作が一年も経たないうちに早くも文庫化。テレビドラマ化にあわせてなのだろうけれども、文庫化がちょっと早すぎる気もする。
なんとなく題名の気になる大坂翠の『円周率殺人事件』は実際に読んでみるかどうかはわからないけれども、面白い話だといいなあ。
道尾秀介の『花と流れ星』は道尾秀介のデビュー作でもある<真備>シリーズの短編集。もはや<真備>シリーズは書かれる事などないのだろうと思っていただけに意外。ひょっとして長編も期待していいのだろうか。
講談社からは驚くことに、伊井直行の本が三冊も刊行される。うち二冊は文庫で、『さして重要でない一日』の方は「星の見えない夜」が併録ということなので、「パパの伝説」の方ははずされているのだろうか。いずれにしても「星の見えない夜」は未読なので買わなければならない。
光文社古典新訳文庫からH・G・ウェルズの『タイムマシン』が新訳で出る。実を言うとH・G・ウェルズは『宇宙戦争』しか読んだことが無い。この機会に読むこととしよう。
川西蘭の『スパート!』は『あねチャリ』の改題文庫化。
クラフト・エヴィング商會の『らくだこぶ書房 21世紀古書目録』は架空の古書目録ということである意味、レムの『完全な真空』のクラフト・エヴィング商會版ともいえるのだが、まあクラフト・エヴィング商會の本なのでレムのような内容になることはまったく無いだろう。でも架空の古書目録ってのは面白いアイデアだ。
予定では今月出るはずだった『黄色い部屋はいかに改装されたか? 増補版』は来月に持ち越し。元本は持っているけれども、100ページ近く増補されているのでもちろん買う。『死体を無事に消すまで』の方もなにやら復刊の兆しがあるみたい。

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