映画俳優のジム・キャリーは続編に出ないことで有名で、『エース・ベンチュラ』以外の続編には出ていない。『レモニー・スニケットの世にも不幸せな物語』は今のところ続編の噂は無いのだけれども、そもそも原作はシリーズ物だ。ジム・キャリーはこの映画の続編が作られる時には出るつもりだったのだろうか、気になるところだが、貴志祐介もシリーズ物を持たない作家だった。
もっとも貴志祐介の場合、寡作なのでシリーズ物の構想があっても出ないだけだったのかも知れないが、『狐火の家』が出たことで、アイデアが浮かべばシリーズ物も書く作家だということがわかった。
前作を読んでからだいぶ経つけれども、少しキャラクターの性格が変わったかなといった感じだ。もっとも、短編集なので少しくだけた感じのこのくらいのほうが気軽に楽しめていいかも知れない。特に最後の話なんかは貴志祐介が酔っぱらって書いたような話で、世間での評価は高くないようだけれども、意表を付かれすぎたせいかわりと楽しめてしまった。
全四編、どれもが密室殺人を扱った話なので密室物が好きな僕にとっては楽しめた一冊だったが、どの話も趣向を変えてマンネリにならないようにしてあるところが、読んでいて飽きの来ないという点で素晴らしい。
『狐火の家』貴志祐介

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