『信ぜざる者コブナント 邪悪な石の戦い』

第二巻は前巻の直後から始まる。
自分の世界に戻ったコブナントは何も変わっていない状況を受け入れ以前と同じ生活を送るのだが、馬小屋が放火されたりと町の人々からの迫害は続く。
そんなある時、別れた妻から電話がかかる。妻は自分と話したがっている。
しかし、妻と会話をしようとした瞬間、再びコブナントは異世界へと飛ばされてしまう。
そんな風にして、次から次へと休む間もなくコブナントは辛い目にあう。今回はコブナント以外にもう一人、別な人物がこの世界に召還されるのだが、その存在自体がコブナントには苦しみなのだ。何しろコブナントはこの世界が妄想の世界であると信じている。それなのに自分以外にも召還された人物がいるということはこの世界が妄想でないという事になってしまうからだ。
さらには前回から40年経過したこの世界の今の大王が、前回のときにコブナントが陵辱してしまった娘が生んだ子供、つまり自分の子供であるというとんでもない設定。そして魔王が予告した破滅の時まであと9年しかないという状況下でありながら、古の王が将来のために残した七つの秘密は二つしか解き明かしていない。で、この秘密、本来は順番に解き明かしていかなければいけないのだが、ずるをして一気に七番目の秘密を解き明かそうとしてとんでもないことになってしまう。
こうして、コブナントだけではなくこの世界も窮地に陥るのだが、、召還されたもう一人の人物自身も召還された理由そのものが彼を苦しめる内容だったりして、三部作の真ん中の作品だけあるせいか、とことん絶望的な展開を見せる。
で、とりあえず何も進展せず、むしろ余計に悪くなったかもしれないような状況なのだけれども、とりあえず眼前の窮地だけは脱出したところでコブナントは元の世界へと戻ることとなるが、戻った世界では妻の電話は切れた後だったというところで幕を閉じる。

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