『海辺へ行く道 冬』三好銀

続けざまに読んだのはちょっと失敗だったのかも知れない。
そもそも、前作をどう理解すればいいのか自分でも迷っている状態で、次の作品を読むのは無謀だよなあ。
というわけで、読み終えた今、前作と同様にとまどっている。
そもそも、こんな話を書く人のどこがポエットなのだろうか。まあ「奇妙な味」であることは確かだ。
なまじ、絵があるだけとまどってしまうのかも知れない。これが文章だけならばまだ受け止めることができただろう。
今回も相変わらず、何かが不穏な出来事が起こっていながらもその何かが断片的にしか見えてこないのだが、前作とくらべてちょっとだけはっきり見えるようになっている。しかし、はっきり見えるから理解できるのかといえばそんなことはなく、なまじはっきりした分、もどかしさが倍増する。
この嫌な感じはいったいなんなのだろうか。
嫌ならば読まなければいいのだが、この嫌な感じが癖になるのだ。
さすがに次の本が出るまではしばらく時間があるはずなので、それまでに自分自身の三好銀を受け止める力を強化しておくことにしよう。でもどうすればいいのだろうか。

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