『クライム・マシン』から始まって比較的短期間のうちにジャック・リッチーの短編はまとまって出版されたのだけれども、その勢いも止まってしまった。そういえば河出書房新社の<KAWADE MYSTERY>シリーズはあれで一段落してしまったのかな。
ジャック・リッチーの翻訳も止まってしまって、<カーデュラ>シリーズも一冊にまとまったし、個人的には<ターンバックル刑事>シリーズがまとまって欲しかったのだけれども、さすがにもう残りは一段落ちる作品なのかなと思っていしで諦めていたら、それまで沈黙を守っていた早川書房からいきなり出たのでちょっと驚いた。
で、恐る恐る読み進めてみると、題名通りあの手この手のバラエティ豊かな作品群だった。
ターンバックル刑事シリーズもしっかりと入っているし、一気に読むのではなく一日に数編ずつ読むのがちょうどいい感じの短篇集だ。
そういう意味ではターンバックル刑事シリーズはまとまって読まないほうがいいのかもしれない。
お気に入りは「ポンコツから愛をこめて」「仇討ち」「三つ目の願いごと」「リヒテンシュタインの盗塁王」あたりで、オチのある話よりもちょっと良い話のほうが今回は良かったね。
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