週末、相談に乗ってもらっている障害者相談支援事業所の人と一緒に精神障害デイケア施設を見学に行った。もちろん妻も一緒だ。
日中、一人っきりで居る事の多い妻が少しでも孤独感を癒すことが出来る方法の一つとして、施設を検討してみたのだ。
感じは悪くはない。そもそも、自発的にその場所へ行くだけの気力のある人たちが集まっているので、雰囲気は明るい。
が、しかし、妻にしてみればかなりのショックだったようだ。
そこへ行くということは、自分が病気であることと向き合わなければいけないうえに、それを受け入れなければいけないからだ。
ダニエル・キイスの『アルジャーノンに花束を』の中で、終盤、主人公チャーリーが自分がやがてそこへと行くこととなる障害者施設へ訪問するシーンがある。わたしは妻に良かれと思って訪問することにしたのだが、妻にとってはチャーリーと同じ心境だったのかも知れない。
病気を治すということばかりにとらわれすぎて、ついつい忘れがちになってしまうのだが、わたしが思っている以上に妻は弱いのだ。
今まで出来ていたことが急に出来なくなる。それは認めたくない事実だ。さらに、精神病というものに偏見を持っていればいるほど、受け入れることが辛くなる。
はたして、病気であることを受け入れずに、病気を治すことはできるのだろうか。
もう少し、妻の歩調に合わせて歩くしかないのだろうと思う。
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