新潮文庫

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東京夜話

東京夜話いしい しんじ著いしいしんじは「麦ふみクーツェ」から入ったので、この本を読んで愕然としました。「トリツカレ男」や「ぶらんこ乗り」以前のいしいしんじがこんな話を書いていたとは。封印してしまったのか、それとも開けっぴろげにしてしまった引...
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十一月の扉

十一月の扉高楼 方子著「十月はたそがれの国」「十月のゲーム」「十月の西」などと、十月はブラッドベリが占有してしまっているし、「12月の扉」はディーン・R・クーンツが使ってしまっているから残された扉は十一月しかない。などという戯言とはまったく...
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家守綺譚

家守綺譚梨木 香歩著ああ、この本はいい本でした。傑作というような言葉を使うよりも、ただ純粋にいい本と言いたくなります。サルスベリに惚れられてしまう主人公といい、物の怪どうしの仲裁役を買って出たばかりにいっぱしの顔役となってしまう犬のゴローと...
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夜の回帰線

夜の回帰線 上巻マイケル・グルーバー〔著〕 / 田口 俊樹訳夜の回帰線 下巻マイケル・グルーバー〔著〕 / 田口 俊樹訳出版された当時は見送りしていたんだけども、西洋版「ガタラの豚」だということを耳にして俄然読む気力が起こってしまう。舞台は...
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重力ピエロ

重力ピエロ伊坂 幸太郎著「グラスホッパー」がどうも読後感が悪く、まあこういうこともあるもんだと思っていたら、次の「死神の精度」では出来の良い話はともかく出来の悪い話のほうが我慢できないほど出来が悪く、その結果「魔王」と「砂漠」は未読。「週末...
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いしいしんじのごはん日記

いしいしんじのごはん日記いしい しんじ著いしいしんじのごはん日記で全て読むことが出来るというのに文庫化されたこの本を買ってしまうのは、作者のファンだという以前に、書籍という形の方が自分にとっては圧倒的に読みやすいというのがその理由の大部分を...
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人生激場

「わしズム19号」に掲載されているこうの史代の「古い女」を読んで、あらためてこうの史代の凄さに驚愕する。最後の一コマで全てが逆転する有様は背筋がゾクリと来た。しかしほんとに凄いのはその後の作者の写真であって、いやそこまで計算していたのかこの...
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最後の晩餐の作り方

ダン・シモンズの「イリアム」を読み始めました。分厚いとのことでしたが、「エンディミオンの覚醒」より薄かったのでちょっと安心。しかしその後には「カズムシティ」が控えているし、軽そうな内容なので気分転換に丁度いいかなとおもっていた「ティンカー」...
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太陽の塔

太陽の塔森見 登美彦著日本ファンタジー大賞というのはやっかいな賞で、四六版の本としては発行されるのだけれども、発行が保証されるのはそこまでであって、文庫化されることまでは定かではない。もっとも、他の賞も同じことが言えるのだけれども、日本ファ...
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青猫家族輾転録

青猫家族輾転録伊井 直行著面白いだろうと思ってはいたものの、実際はちょっとばかり不安でもあった伊井直行の「青猫家族輾転録」。読んでみればなんのことはない、期待違わぬ面白さでありました。読んでいて、前作「お母さんの恋人」と同様の香りがするのも...
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