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『ケムリが目にしみる 1』飯田ヨネ

タイトルと表紙で面白そうだなと思って買ってみた。主人公は20代後半のとある企業の総務部で働く女性。仕事にたいする不満はそれほどなく、彼氏はいないけれども一人暮らしの生活はそれなりに楽しい。そんな彼女の密かな憩いはタバコ。朝、目が覚めるとまず...
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『とにかくうちに帰ります』津村記久子

切ないぐらいに、恋をするように、うちに帰りたいこの一文を見かけてもうこれは買うしかないと思った。僕の守備範囲外でもあったので津村記久子はいままで読んだことがなく、この先も読む機会があるかどうかはわからなかったが、読むことに不安はなかった。読...
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『あした死ぬには、2』雁 須磨子

僕が自分の死を意識し始めたのはいつのころだろうか。小学生の頃はノストラダムスの大予言を信じていたので、自分は30代半ばで死ぬんだろうなあと思っていたが、小学生にとっての30代というのは気の遠くなるような未来だったのでそんなに深刻にはならなか...
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『地上最後の刑事』ベン・H・ウィンタース

半年後に小惑星が地球に衝突する。回避する手段はない。そしてその結果、人類は滅亡するかもしれない。もちろん衝突した側の反対側にいれば助かるかもしれないが、地球の気候は大幅に変動するし文明も維持することは困難で、仮に衝突の瞬間を生き延びたとして...
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『フライデー・ブラック』ナナ・クワメ・アジェイ=ブレニヤー

巻頭の「フィンケルスティーン5」が強烈だ。五人の黒人の少年少女がチェーンソーで斬り殺されるという事件が起こる。主人公は黒人の青年で就職活動中。数日後に面接試験の予定が入っているのだが、突然相手側からキャンセルの電話が来る。主人公は毎日の生活...
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『異世界もう帰りたい 1』ドリヤス工場

水木しげるの絵柄で有名なドリヤス工場が異世界転生ものを描いた。異世界転生ものにはあまり興味がないので読むことは殆どないし、異世界転生ものはもうひねったものしかない印象があるけれども、さすがに水木しげるの絵柄で異世界転生ものを描かれると興味が...
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『21世紀SF1000 PART2』大森 望

まえがきで著者が、以前よりも本を読むスピードが遅くなってしまったというようなことを書いていて、ああ、やっぱりみんな通る道なんだなあと、少しさびしくもあり、それでも受け止めなくてはいけない事実なのだなと思った。僕自身も確かに昔よりも本を読むス...
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『らんぷの下』一ノ関 圭

読んでいたつもりになっていたけれども読んでいなかった。というか買ってすらいなかった。一ノ関圭はものすごく寡作な漫画家で、そもそも僕がその存在を知ったのも2010年のことで、その時点で最新作である『鼻紙写楽』も連載が終わっていた、というか中断...
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『夢中さ、きみに。』和山 やま

評判だったけれどもなかなかタイミングが合わなくって読む機会をのがしていたけれども、ようやく読むことができた。絵柄は端正でどこかしら大正ロマンっぽさ、高畠華宵のような耽美な部分もあって、ちょっと不思議な絵柄だ。共学の高校を舞台としながらもそこ...
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『ノラと雑草 3』真造 圭伍

前巻でようやく訪れたつかの間の平穏もラストでひび割れてしまい、再び主人公は宿無しの生活に戻っていってしまう。いったいどうなるのだろうかと続く三巻目を開いてみると、主人公はかろうじて親切な人に助けられる。しかしそれも一時的なものでしかなく、保...
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