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『第七女子会彷徨』

最初に読んだのが『見かけの二重星』で、シリアスにならずにユーモアを交えた話だったので、作者の持ち味というのはこういう雰囲気の物語なのだと思ってしまった。で、続いて『バベルの図書館』を読んだら途中からいきなりダークな展開になって、こういう話も...
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『オンブレ』エルモア・レナード

西部劇というのは好きなのだが、その一方で時代劇はそれほど好きではない。なぜなんだろうと思うこともあるが、西部劇というのは基本的に勧善懲悪でだったら時代劇も『水戸黄門』などは勧善懲悪なのだから同じじゃないかと思うのだが、西部劇での善の側って基...
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『解放老人 認知症の豊かな体験世界』野村進

久坂部羊の小説に『廃用身』という小説がある。廃用身とは脳梗塞などの原因で動かすことのできなくなった回復の見込みのない手足のことを指す医学用語だ。そしてこの物語は廃用身を抱える患者の治療のために廃用身を切除する手術を行うという話である。物語の...
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『失はれる物語』乙一

『GOTH』に続いて積読にしていた『失はれる物語』を読んだ。今まで乙一の作品を敬遠していたのが嘘みたいにするすると何の障害もなく読むことができる。電子書籍でセールされていたのでこの本を買ったのだが、巻末の初出一覧を見て疑問符が浮かんだ。どう...
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『青い木白い花豊かな果実』福山庸治

「これが最後の食べ物だ」干ばつで作物が全滅してしまった土地で暮らす六人家族の一家。家族揃っての食事の場で一家の主が宣言する。作物は育たないのに庭先には一本の大きな木が生えている。食べ物がなくなったとき、その木には白い花が咲く。そして咲いた花...
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『不死の稜線 3』八十八良

6巻まで続いた『不死の猟犬』の新刊を待っていたら『不死の稜線』というタイトルの本が出て、よくあるスピンオフなのかと思ったらこれがなんと第二部。別にタイトルまで変える必要もないんじゃないのか、紛らわしいなあと思ったりもしたけれども、それはさて...
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『「宇宙戦艦ヤマト」の真実』豊田有恒

『「宇宙戦艦ヤマト」をつくった男 西崎義展の狂気』という本を読んだことがあった。宇宙戦艦ヤマトというアニメにハマった身としては面白い本だったわけだが、あくまで西崎義展という人物に焦点を当てた本なので宇宙戦艦ヤマトに関する話題だけではなかった...
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『大穴』ディック・フランシス

ミステリは好きだったがディック・フランシスの競馬シリーズは手を出してこなかった。というのはやはり競馬というものに興味がなかったせいなのだが、一方でディック・フランシスの競馬シリーズは競馬の世界を舞台としているだけで骨格は冒険小説の骨格である...
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『シュマリ』手塚治虫

野田サトルの『ゴールデンカムイ』の元ネタになったものということで興味はあったが、電子書籍で4巻と巻数が少ないものの1巻で完結していたのならばともかく、元ネタになっているというだけで、他に積読の本があるという状況で4巻まで読むの躊躇しまってい...
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『危険なヴィジョン〔完全版〕1』ハーラン・エリスン編

まさか『危険なヴィジョン』が復刊、しかも当初予定されていた残りの二冊も出ることになるとは思わなかった。なにしろ1巻がでたのが今から36年も昔のことだからだ。原著が分厚いので3分冊にして出すということだったが一冊目が出たっきり音沙汰なしになっ...
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