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『巨星』ピーター・ワッツ

ピーター・ワッツの短編集が出た。ピーター・ワッツというと長編『ブラインドサイト』がなんともすさまじい小説だったのが記憶にある。続編も出たのだが、こちらはまだ読んでいないのも、ちょっと苦手意識というか集中して読まないと何が書いてあるのかわから...
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『緋の堕胎』戸川昌子

戸川昌子というと江戸川乱歩賞を受賞しているのにミステリ作家としての僕の戸川昌子の位置づけというのは官能ミステリの書き手という位置づけだったので若い頃は読むことがなかった。まあ高校生が官能ミステリに興味を持ったとしてもどうなのかとも思うのだが...
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『夢印』浦沢直樹

浦沢直樹の漫画はおもしろいんだけれども、面白いのは中盤くらいまでで、それ以降になると話を引っ張り回しすぎて結末が肩透かしになりやすいのが難点。もっとも中盤以降の話の振り回し具合も楽しめるといえば楽しめるのだけれども、僕からするとそこまでせず...
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『銃座のウルナ 7』伊図透

とうとう完結した。前巻での悲劇的な状況からウルナのこの物語がどういうところに着地するのだろうかと、期待と不安の両方があったけれども、読み終えて満足した。いや満足したというのはこの物語の終わり方にたいして間違っているのかもしれない。知らなかっ...
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『薄荷少女 5』三浦靖冬

5巻の予告が出てからかなり長いこと時間が経った。連載は追いかけていないので休載が続いたのかと思ったりもしたけれども作者のあとがきを読んで納得した。連載そのものは去年終わったけれども、単行本化の作業が作者の体調不良や災害で遅れてしまっていたと...
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『バジーノイズ 2』むつき 潤

前巻で路上ライブを行ったものの、結果としてはそれほどの反響はおこらなかった。ネット上での評判も同様である。それでも主人公にとっては大した問題ではなく、あいかわらずシンプルな生活をしてそして自分のために音楽を奏でる。そんな主人公、清澄のおもい...
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『ギガタウン 漫符図譜』こうの史代

『ぼおるぺん古事記』『日の鳥』と、ここ数年は漫画らしい漫画から離れていたこうの史代の新作。相変わらず密度が濃いというか、四コマ漫画でありながらキャラクターは鳥獣戯画からとってきたキャラクターを使い、つまり鳥獣戯画で描かれているカエルやウサギ...
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『嵐のピクニック』本谷 有希子

ときどきこういうおかしな、ここでいうおかしなというのは悪い意味ではないのだが、そういう話を書く人がいるので新しい作家と出会うことは楽しい。文庫本にして100ページと少し。その中に13編の短編が収められているけれどもこの本のタイトルである「嵐...
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『蜂工場』イアン・バンクス

イアン・バンクスの『蜂工場』が突然復刊した。僕はイアン・バンクスの良い読者ではなかったので、正直言うとイアン・バンクスの小説を読むのはこれが初めてだ。『フィアサム・エンジン』と『ゲーム・プレイヤー』は積読にしたままだ。国書刊行会から『ブリッ...
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『私たちは塩を減らそう』前田司郎

前田司郎は『夏の水の半魚人』と『恋愛の解体と北区の滅亡』を読んだことがある。去年出た『異常探偵 宇宙船』はそのうち読もう読もうと思いながらまだ読んでいない。そうこうするうちに短編集が出てしまった。書店で目にしてぱらぱらと目次を眺めると「ウン...
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