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『バイオレンス・アクション3』浅井蓮次/沢田新

情け容赦ない暴力を振るうから恐ろしいわけではない。何を考えているのかわからない、というよりも想像できない形の思考を行っていて、どんなに頭を働かせてもコミュニケーションの糸口すら見つけることが出来ず、会話が成立できないから恐ろしいのだ。どう返...
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『パルプ』チャールズ・ブコウスキー

世の中幼稚園じゃないんだぜ、ジャック。かなり昔に新潮文庫で出た時に買ったもののそのまま積読にしてあった。その頃はブコウスキーなんて好みじゃなかったけれども、それでも買ってしまったのはタイトルが『パルプ』で探偵ものであり宇宙人も登場するという...
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『運命』ロス・マクドナルド

「運命の裁き」を読んだので、続けざまにその長編版『運命』を読んだ。「運命の裁き」は小鷹信光の訳だったが、こちらは中田耕治の訳。どちらが良い、悪いということは言いたくないのだが、小鷹信光の訳のほうが新しいだけあってか読みやすく中田耕治の訳は翻...
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『ミッドナイト・ブルー』ロス・マクドナルド

『象牙色の哄笑』を読み終えたのでその勢いに任せて長いこと積読だったロス・マクドナルドの短編集『ミッドナイト・ブルー』を読んだ。ダシール・ハメット、レイモンド・チャンドラーと比べるとロス・マクドナルドは短編が少ない。リュー・アーチャー物の短編...
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『BABEL 3』石川 優吾

人気が無いと続けることができないというようなことを作者が言っていたので毎回毎回ひやひやしながら読んでいるわけだが、まずは三巻がでた。前巻の途中から犬飼現八が登場したわけだが、舞台は安房から離れて別の場所に移る。その場所というのが城塞都市のよ...
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『失われたものたちの国で』深沢レナ

本を読むときに、そこに書かれている内容をどうやって理解するか。僕の場合は理屈を手がかりに書かれた内容を理解しようとする。小さい頃からSFや本格ミステリ小説が好きだったのは理屈を手がかりに読むことができた、というのも大きいいのだろうとおもう。...
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『深海の宇宙怪獣』スタージョン

ふとした偶然からシオドア・スタージョンの『原子力潜水艦シービュー号』を福島正実が児童向けにリライトした本があることを知った。それが『深海の宇宙怪獣』だ。しかしそこで疑問に思ったのは『原子力潜水艦シービュー号』では宇宙怪獣など登場しないのにな...
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『一人乗り紙ひこうき』岸田今日子

『二つの月の記憶』を読んで初めて岸田今日子が俳優としてだけではなく作家としても素晴らしいものを残してくれたことを知った。それまで僕は岸田今日子という人をムーミンの声の人で女優でもあった人という認識しかなかったのだ。『二つの月の記憶』が出たの...
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『巨神覚醒』シルヴァン・ヌーヴェル

前作の『巨神計画』は僕の想像していたものと少し違っていたので、読み始めて少し戸惑ってしまったけれども、結果としては面白かった。で、次作が出たので早速読んでみることにしたわけだが、いろいろと驚くというか予想外の展開をしたので、なるほどなあと思...
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『P.S.アイラブユー』谷川史子

電子書籍で無料だったので読んでみた『おひとり様物語』が面白かったので気になる作家になった谷川史子。で、とりあえず『P.S.アイラブユー』は一巻で完結している短編集だったので読んでみた。大きく分けて二つの話が載っている。一つは前編・後編、いや...
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