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勝つために戦え

押井守の『監督稼業めった斬り―勝つために戦え!』が面白かった。白状しておくと僕は押井守の映画を見たことがない。『うる星やつら』は漫画もアニメも好きだったけれども映画化されたあの有名な作品は見ていない。『パトレイバー』も漫画は全巻読んでいて好...
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棺の中は黄色いバラ

作者のあとがきによれば、最初はボーイ・ミーツ・ガールの物語を描こうとしたらしい……のだが、実際に読んでみると、たしかにボーイ・ミーツ・ガールの物語ではあるが、それ以外の夾雑物が異様なまでに多い。というか混じっているものがおかしい。主人公の両...
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長らく信じてた神様が縛り首となって機関紙(プラウダ)一面を飾って以来

「長らく信じてた神様が縛り首となって機関紙(プラウダ)一面を飾って以来」物語開始早々、わかる人にはわかるだろう、なかなか強烈なインパクトをもった一文が登場する。これ一つでこの世界がどういう世界なのかの半分くらいはわかる。残りの半分もこの一文...
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物語の中と現実との時間の差

売れなければ続きを出すことができないというのは商売としては当然のことだけれども、書籍の場合、特にシリーズ物の場合、物語半ばにて中断してしまうというのは読者としては残念で仕方がない。これが買ってもいない本であればまだしも、続きが楽しみで買って...
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『バイクとユニコーン』ジョシュ

東宣出版の<はじめて出逢う世界のおはなし>シリーズの一冊。「おはなし」というレーベルについている言葉と表紙の雰囲気から、可愛らしい内容を想像するのだが、表紙をめくった見返りにある著者の写真をみると驚く。そこにいるのはマッチョな青年で、可愛ら...
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不在を描く

詠坂雄二は名探偵の不在を描く。この本はゲームを題材としたミステリで、僕も昔はゲーム好きで、もちろん今でもゲームは好きなのだが、昔ほどゲームに費やす時間を取りたくないというせいもあって、今ではほとんどゲームはしていない。この本で扱われているゲ...
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破門

黒川博行の直木賞受賞作。黒川博行ならばいつかは直木賞を取ってもおかしくはないと思っていたが、読み手としては直木賞を取ったから何か変わるというわけでもなく、安定した面白さは既に保証済みなので、あまり気にはしていなかった。しかし、直木賞を取るの...
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熊と踊る

アンデシュ・ルースルンド&ベリエ・ヘルストレムの新作が出た。と思ったら、少し違った。アンデシュ・ルースルンド&ステファン・トゥンベリだった。アンデシュ・ルースルンドがベリエ・ヘルストレムとのコンビを解散して新しくステファン・トゥンベリとコン...
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幸せの描きかた

切り詰めた生活と、報われない詫びと、いずれ角膜の移植手術をしなくてはいけない息子。それらぜんぶを背負いきらねばならないほど、この子はどんな悪いことをしたんだろう。何か悪いことがあると、何か悪いことが続くと、そうなってしまったのは自分自身がな...
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WOMBS

月刊誌連載という形で始まったこの物語も、途中から月刊ペースで描くことが維持できず、描きおろしという形になったのだが、読者としては物語を最後まで描き続けてくれるのであればどのような形でも良かった。しかし、もともと掲載していた雑誌が休刊となって...
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