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2016年の回顧

小説と比べて漫画のほうは電子書籍化される率が高いうえに、蔵書スペースというものを考えなくてもすむので、ついつい漫画を読む比率が高くなってしまう。去年無事完結した漫画で面白かったものは、『WOMBS』全5巻 白井 弓子『変身!』全3巻 横山 ...
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たーたん

主人公は43歳男性、独身、童貞、そして15歳の娘あり。と書くと、小路啓之の『ごっこ』と設定が似ている。ただし、あちらは無職でさらに父親の年金を不正受給していてさらに娘は誘拐してきた娘であるのに対して、こちらは、宅配の仕事に従事していてそして...
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鷲は舞い降りた

映画を観てしまったので、早速原作も読みなおしてみることにした。僕が最初に読んだのは通常版だったのだが、今はもう完全版しか手に入れることができないようだ。もっとも、完全版があれば通常版のほうは読む必要もないだろうし、完全版が冗長になってしまっ...
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虚構の男

国書刊行会から出た<ドーキー・アーカイヴ>シリーズの第一弾のうちの一冊。同時発売されたサーバンの『人形つくり』の方はいまひとつ食指が動かないが、L・P・デイヴィスの『虚構の男』のほうはジョン・ブラックバーンのようなジャンルミックスの作品とい...
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今月の気になる本

『たった、それだけ』宮下奈都 双葉社『人形 デュ・モーリア傑作集』ダフネ・デュ・モーリア 東京創元社『騙し絵』犬飼六岐 祥伝社『火星の白蛇伝説 星界伝奇』川又千秋 中公文庫『ナウ・ローディング』詠坂雄二 光文社『小林信彦 萩本欽一 ふたりの...
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どこまでも暗黒

ノワールあるいはノアールと呼ばれるジャンルの物語がある。フランス語で黒を意味する言葉でそこから想像できるように、救いの無い物語である。日本語に直すと暗黒小説と訳されるのでだいたい想像できるだろう。歳をとってから、このノワールと呼ばれる物語が...
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ドゥルシネーアの休日

ミステリの世界には、ここでいうミステリというのは一般的な意味での推理小説なのだが、意外な○○というものがある。この○○の部分に入るものは一番ポピュラーなもので犯人、つまり意外な犯人だ。しかし、さすがに意外な犯人というものは出尽くしてしまった...
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ゴールデンゴールド

刀を差した武士と、その武士に斬り殺されたと思われる男の死体。ページをめくるとさらに数多くの死体が転がっている。なんとも物騒な物語の幕開けであるが、気になる点は二つ。一つは、殺された人々がほぼ似たような顔をしていて、さらのその顔が不気味である...
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じゆうちょう

少年シリウスのサイトにて実験的FLASH漫画を連載していた、まがりひろあきの短編集が紙の書籍として出た。実験的FLASH漫画の方は更新が滞ってしまっているのが残念だけれども、FLASHを使った、紙で描く漫画では出来ない様々な手法でもって描か...
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オーケストラ楽団はつらいよ

失業と失恋を同時にしてしまった三十路女の主人公が傷心旅行先で一人の老人と出会ったところから物語が始まる。失業と失恋でさらに傷心旅行と明るくなりそうな要素が全く無いくせに物語は徹底的に明るいのは主人公のキャラクター造形の面白さだからだろう。主...
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