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嵐が去るまで

夫婦というものは苦楽を共にするという。いうなれば一心同体というもので、多分、長い年月をかけてお互いに相手を自分と同化していくものなのだろう。妻が統合失調症になるまではそんな風に思っていた。苦しんでいる妻に対して楽しいことを共にするのであれば...
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昭和40年男

『昭和40年男』という雑誌がある。はじめてこの雑誌を見たときにはおもしろいアプローチだなあと思うのと、次は『昭和40年女』とか『昭和41年男』とかを出していくのかなあと思った。が、そんな僕の予想に反してこの雑誌は特集する内容を変えるも、ひた...
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虚無

職場の同僚と飲む機会があった。会話の中で、子供の教育費の話題があがった。僕たち夫婦には子供がいないので、話に参加できるわけでもなく、ただその会話を聞いていただけなのだが、子供がいればいたでいろいろと大変だなあと思うだけでもあった。運悪く子供...
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アラカン

アラサーとかアラフォーという言葉を使う人はたまにいるけれども、それ以上の年齢、つまり50歳前後を意味するアラフィフという言葉を使う人はほとんどいない。もっともそれは僕の周りのことだけであって、アラサーという言葉を使う人の数と同じくらいの数の...
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断捨離

テレビ番組などで40代から老化は始まっているとか、40代から老眼は始まっているという情報に触れることがある。僕が老眼を意識し始めたのは40代の終わりに近いころなので、老眼になるのが遅かったのかと思う反面、自覚したのがその年代であって始まった...
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来月の気になる本

河出文庫『見たのは誰だ』大下宇陀児講談社文庫『ともにがんばりましょう』塩田武士中公文庫『痛みかたみ妬み 小泉喜美子傑作短篇集』小泉喜美子中公文庫『バン・マリーへの手紙』堀江敏幸創元SF文庫『迷宮の天使(上下)』ダリル・グレゴリイハヤカワ文庫...
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記憶につて

50年以上も生きているといろいろな記憶が積み重なってくる。昔の記憶を探しだし、その当時のことを思い出すことも時々ある。けれども、探しだそうとしても見つからない記憶もまた、沢山ある。それは忘れてしまっても構わない記憶だったのかもしれない。それ...
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あと何回

夜中にふと目が覚める。隣で寝ている妻の手に触れる。温かい。ふと思った。いつの日か、冷たい手に触らなければいけない日が来るのだと。死は誰にでも平等で、だから、冷たい手に触れずに済むとすれば、それは僕が先に死んだ場合のことだ。冷たい手に触れたく...
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来月の気になる本

文春文庫『ボラード病』吉村萬壱講談社文庫『世界で一つだけの殺し方』深水黎一郎創元推理文庫『トレント最後の事件【新版】』E・C・ベントリー創元推理文庫『夜の夢見の川 12の奇妙な物語』S・スタージョン、G・K・チェスタトン 他ハヤカワ文庫SF...
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次はもっとうまくやる

僕は技術者なのだが、自分自身で使う目的で作った物は別としてそれ以外の目的で作ったものに関してはわりと無頓着だ。作った後で問題があれば修正するけれども、問題がなければあとはどのように使われても構わないし使われなくっても構わない。ようするに、作...
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