大久保 譲 / Sturgeon Theodore
スタージョン流ジェンダーSFではありますが、さすがに45年も前に書かれたものですから、そこに書かれたジェンダー論を読んでも特別感銘を受けるわけではありません。
先進性を持つものは時が経れば古びてしまうものです。といっても、古びた分、ヴィンテージとしての味わいがあるのです。
男でも女でもない人達が住む異世界「レダム」で、突如目覚めた主人公チャーリー・ジョンズの物語と1960年代の平均的なアメリカの家庭の物語が交互に語られるわけですが、二つの話は最後までバラバラでつながりません。
しかしアメリカの家庭の物語の方が、本筋の物語を補完するような形となっているので、当時のアメリカの性差意識なんか全然知らない身にとって見ると懇切丁寧に書かれた解説書を読んでいるような感じなので、実にわかりやすく、面白いのです。
そういった意味ではアメリカの家庭の物語の方はすっ飛ばしてレダムの話だけ読んでも構わないといえば構わないといえそうです。
しかし、ジェンダーSF云々という部分を考えなくても、終盤に明らかになるレダムの世界の謎なんかは十分に面白い。
つくづくスタージョンって人は「愛」の作家だと思いましたよ。
先進性を持つものは時が経れば古びてしまうものです。といっても、古びた分、ヴィンテージとしての味わいがあるのです。
男でも女でもない人達が住む異世界「レダム」で、突如目覚めた主人公チャーリー・ジョンズの物語と1960年代の平均的なアメリカの家庭の物語が交互に語られるわけですが、二つの話は最後までバラバラでつながりません。
しかしアメリカの家庭の物語の方が、本筋の物語を補完するような形となっているので、当時のアメリカの性差意識なんか全然知らない身にとって見ると懇切丁寧に書かれた解説書を読んでいるような感じなので、実にわかりやすく、面白いのです。
そういった意味ではアメリカの家庭の物語の方はすっ飛ばしてレダムの話だけ読んでも構わないといえば構わないといえそうです。
しかし、ジェンダーSF云々という部分を考えなくても、終盤に明らかになるレダムの世界の謎なんかは十分に面白い。
つくづくスタージョンって人は「愛」の作家だと思いましたよ。
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