早発白帝城

50年近く生きていると自己紹介を書かなければいけないことというのは気が遠くなりそうなくらい多々あって、もういいかげん飽きてきた。
が、飽きたから適当に書いてくれというわけにもいかないし、かといってありふれた内容では面白くない。
というわけで李白の早発白帝城という有名な詩をもじってみることで自己紹介文にしてみた。
で、できたのがこれ。縦ではなく横に読んでください。
想初泊帝城
朝終程序彩雲間
臭虫報告一日還
両岸馬声啼不住
睡眠突入心自閑
さすがに、これだけでは元ネタが判る人は少ないだろうと思い、想初泊帝城という題名も付けてみた。
日本語として発音した場合、早発白帝城と同じ発音になるようにしてある。
意味は大した内容ではない。初めて帝城(会社)で一夜を明かした時のことを想う詩、ということで、
朝焼け雲に染まる頃、程序(プログラム)がようやく完成した。
一日経って臭虫(バグ)があったという報告を受ける。
周りでは、何故動かないという罵声が鳴り止まぬなか、
睡魔に勝てずに眠りに入り、心は静かになる。
というような意味だ。
詩の内容が自己紹介になっているのではなく、こういう事を手間ひまかけてするのが好きな人間であるということが自己紹介になっている。
漢詩における七言絶句という形式や韻などは踏まえて作ったが流石に即興で作った物なので平仄式までは守っていない。
時間があれば詩語表を手に入れて完全な漢詩に仕上げてみたいという誘惑に駆られそうになったうえに、そこまでいったら漢詩を自動生成するプログラムを作ってみてもいいかなという気持ちにもなりかけたが、かろうじて踏みとどまった。
なので、これは漢詩ではないと突っ込まれたら、はいそうですというしかないが、そこまで突っ込みを入れることが出来るという人は、逆に言えば漢詩にも造形が深い教養のある方だということでもあるので大切にしたい。

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