『中野ブギウギ 1』研そうげん

内藤泰弘がオビで推薦文を書いていたからというわけではなく、それ以前にWEBで知って面白そうだなと思っていたので早速買った。
内藤泰弘というと「トライガン」の1巻のオビでたがみよしひさが推薦文を書いていたことを思い出す。書店で平積みになっていた「トライガン」の表紙の絵もさることながら、たがみよしひさが推薦文を書いていたのはちょっと衝撃的でその後の内藤泰弘の活躍を見ればたがみよしひさが推薦文を書いていたのもむべなるかなだった。どういう経緯でたがみよしひさが推薦文を書いたのかは知る由もないのだが、それから数十年後、内藤泰弘がこの本の推薦文を書くことになったのは作者のあとがきによればアシスタントをしたことがあったという経緯らしい。たがみよしひさから内藤泰弘、そして研そうげんへとつながっていくさまをみるとなんだか感慨深いものがある。もちろんこれじたいには意味はないのだろうけれども。
で、肝心の中身はというと僕は中野という町のこともこの物語の舞台となる中野ブロードウェイにも行ったことはなくテレビを通してしか知らない。だからこの漫画がどのくらい現実の中野ブロードウェイのことを描いているのかなんていうのはわからないけれども、それでも読んでいて面白い場所なんだなあということはよく分かる。
日常と非日常の混ざり具合のバランスがおもしろく、そして楽しい。こんな町が近くにあったら人生違ったものになったかも知れない。
物語としては一冊できれいにまとまっているのだが、しかし1巻である。もちろん正体不明の生物の謎は謎のままなので1巻で終わってしまうのはもったいないのだが、このまとまりの良さというのはちょっと感動してしまった。

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