自殺した元カレのことを小説に書いて世に出たもののそれ一作だけでそれ以降、新しい作品を書くことができなくなってしまった主人公が、元カレに8人の元カノがいた事を知り、自殺した元カレ、アオイのことを知るために8人の元カレに会うことにした主人公だが、一見すると元カレの死の真相を探るミステリのようにも見えるのだが、主人公をふくめて一癖も二癖もある人物ばかりで、そういった彼らがどんな人間なのかということが徐々に見えてくる部分がミステリ的でもあって面白い。
身近な人の自殺というものがどれだけ周りの人間に影響をあたえるのか、そしてその死の影響からどうしたら抜け出すことができるのか、そんな問いかけをつきつけてくるようだ。
前巻と比べるとわりと素直な展開で、このままルーチンワーク的に残りの元カレとの会合のエピソードが続いていくのかなと思わないでもないけれども、たぶん、そんなかんじにはならないのだろう。
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