ナナヲ・チートイツ

ナナヲ・チートイツ (メガミ文庫)

  •  森橋 ビンゴ
  • 販売元/出版社 学習研究社
  • 発売日 2009-01-27

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外見と中身が全然違う。
そもそもアニメのノベライズが中心のこの文庫から森橋ビンゴの本が出るということそのものが何か間違っている気もする。
しかし、どこのレーベルから出ようが森橋ビンゴが自分のスタイルを大きく変えるとも思えないのでファンとしてはメガミ文庫から出ようが喜んで買って読むのである。
表紙や巻頭の口絵はともかくとして、ページをめくって早々に麻雀の牌の絵がずらりと並んで、いったいこれのどこがライトノベルなのだろうか不思議に思うのだが、それ以上にいきなり賭博の世界であり主人公は父親に裏切られて人身売買されそして性奴隷と化しているのである。
阿佐田哲也と西村寿行を足してとりあえずライトノベルっぽく仕立てて鬱と内相的で割ったらこうなったといった感じか。
まあよくわからないけれども、何をどう書いても森橋ビンゴ節は健在なのでその点は安心できる。
それにしても巻頭の口絵にある登場人物勢揃いの絵は叙述ミステリ真っ青な絵だ。普通は登場人物の説明の変わりになるものなのだが、名字もしくは名前のどちらかしか書かれていないのでヒロインである「七緒」が誰なのかこの絵だけではわからないのだ。まあその他の絵から想像はつくのだけれども。おまけに左端の謎の男が誰なのか、口絵の説明に嘘は書かれていないけれども本文を読んでいってこの男が誰なのかわかったときには驚いた。
いやあ、とことん楽しませてくれた一冊だ。

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